自分の本当の体質が明らかに ! アーユルヴェーダってどんなことをする?

ここ数年、特に健康に対して意識の高い人々の間で注目されているアーユルヴェーダ。サンスクリット語で「アーユル」=生命、「ヴェーダ」=科学を意味し、5000年以上の歴史が続いているインド発祥の伝統医学には、先人たちの叡知が結集されています。ドクターの診察によって自分の体質やエネルギー(ドーシャ)を調べた後、個々に合った食生活や習慣を取り入れることによって未病を予防し、心と体の免疫力を強化していく医療です。

 

インドの南に浮かぶ美しい島スリランカは、人々の生活にアーユルヴェーダがしっかりと根をおろしている土地。今回、本格的なリトリート・アーユルヴェーダプログラムをリゾートホテルで受けることができるジェットウィングホテルを取材しました。

 

世界遺産「シギリヤロック」からほど近い

「Jetwing Vil Uyana」

 

ヨガティーチャーでもあるドクター、プリヤンカラ氏

まず、最初にコンサルテーションが行われます。ドクターはまず脈診をし、その結果を踏まえ問診でゲストの心身の状態を確認し、トリートメント内容や食事療法を決定します。人にはそれぞれヴァータ(風と空)、ピッタ(火と水)、カパ(水と地)という3つの生命エネルギー(ドーシャ)が様々なバランスで存在するとし、そのバランスが乱れると病になると考えられています。体内のドーシャ性質や、日常生活のドーシャ的性質を知ることができれば、アーユルヴェーダを使ってドーシャのバランスを整えることができます。二つのドーシャを併せ持ち、その組み合わせに強弱があるなど、その個性はひとそれぞれ。体質によって施術内容、食事が変わってくるため、どういう体質を持っているかをまずはチェックします。

 

アーユルヴェーダのトリートメントは種類が多く、ドクターがゲストにどのオイルを使ったトリートメントを行うか、どこを重点的にケアするかセラピストに細かく指示するので、体質に合った(オイルを使用した)施術が行われます。オイルは肌から浸透され薬草成分を身体に届けるので、シャワーですぐに流さない方がベター。さっぱりとさせたい方はシャワーを浴びることもできます。

 

「ナヴァ キシ」という代表的な施術は、コレテロール値が気になる人には特におすすめ。米を詰めて蒸し、木の根やセサミオイルなどを染み込ませた布のボールを肌に押し当てていきます。温熱が心地よく、心身ともに深くリラックス。硬くなっていた筋肉がほぐれ、血行がよくなるのを実感できます。

施術後は、国花であるブルーウォーターリリーを眺めながらアフターヌーンティーを頂けるサービスも(2000スリランカルピー, 15:00~18:00)。

 

世界遺産「シギリヤロック」までは車で約15分。ホテルで車を手配すれば、麓までスムーズに到着することができます。夕方は涼しく、景色も美しいので時間に余裕をもって訪れてみてはいかがでしょうか。

 

JETWING VIL UYANA

Sigiriya, Sri Lanka

Tel: + 94 66 2286000

Fax: + 94 0662286005

http://www.jetwinghotels.com

 

本格的なアユールヴェーダを堪能するなら

「JETWING AYURVEDA PAVILIONS」

 

ホテルのエントランスで花とオイルランプの灯り、スターフルーツのドリンクと共に笑顔で歓迎してくれるホスピタリティに感謝。

 

 

ジェットウィングのアーユルヴェーダ・パビリオンズは、12のヴィラと24の客室があり、プライベートが守られたリトリート施設。食事は素材にこだわった贅沢なベジタリアンメニューやヴィーガンメニューを楽しめます。熱心にアーユルヴェーダを実践しているリピーターのゲストも多く、どの空間も清潔感がありとても穏やか。施設内は禁煙です。

 

世界中からこのドクターを指名で人が訪れるというDr.Dineshのコンサルテーションでは、写真のように脈診と同時に額に手をあてて体質を調べてくれます。筆者の場合は、家系の病気の傾向から過去の疾患までをピタリと言い当てられました。また、今の体調が続いた場合にかかりやすい病気や、病気にかからないようにする為の対処法まで事細かにアドバイスしてくれます。アーユルヴェーダは、体調だけではなく本人の精神状態や家族や友人関係のバランスまでも包括しているとのことで、ゲストの人生相談に乗ることもあるとか。

 

コンサルテーションが終わると、希望者はアーユルヴェーダ・クッキングクラスに参加が可能(要予約)ゲストの体質の情報がドクターからシェフに伝えられ、シェフと共に体調の改善を目指す料理メニューを作ります(家族での参加も可能)。

 

とても親切なシェフのレクチャーに癒されます

 

筆者の体質、ピッタ・ヴァータは体内に熱を溜めてしまう傾向があるので、今回は身体の熱を下げ、代謝をよくする食材を多用したメニューが選ばれました。「カレーリーフペースト」「クラッカンとローストココナッツのロティ」「緑豆のホワイトカレー」「ハーブジュース」の4品。シンガポールのウェットマーケットでも入手できるカレーリーフは、アーユルヴェーダではとても大事にされている食材で、コレストロールを下げ、代謝を良くする優れたハーブ。生の状態でカシューナッツ、ココナツオイル、ニンニク、コショウ、チャツネ、塩を攪拌してペースト状に。ロティにペーストをつけると大変美味しくで、クセになる味です。アーユルヴェーダにとって、食生活は重要な柱となります。レシピもお土産に頂けました。

 

仕事がオフになる休日、ぜひ皆さんもアーユルヴェーダを体験してみてはいかがでしょうか。心身共にデトックスし、リフレッシュするには5日以上のリトリートが理想だそうですが、最初は1日、2日でも。一度この爽快さを味わえば、普段の日々をエネルギッシュに過ごせるようになれそうです。

JETWING AYURVEDA PAVILIONS

Ethukala, Negombo, Sri Lanka

Reservations: +94 11 4709400

Hotel: +94 31 2276719

Fax: + 94 11 2345729

http://www.jetwinghotels.com/jetwingayurvedapavilions/

 

ジェットウィング問い合わせ(日本語)

Jetwing Japan Office

Tel : 03-3476-7277

www.jetwing.jp

 

Text : 栗尾モカ Moca Kurio / 国際線CA、出版社勤務を経てライター・漫画家に転身。「STORY」などの女性誌を中心にライフスタイルや旅の取材執筆、朝日新聞などにイラスト/コミックエッセイの連載多数。シンガポール在住。日本ソムリエ協会ワインエキスパート。

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