東京から1時間半、名水の郷に醸造所を訪ねる②

おいしい水のあるところおいしい酒あり。東京の近くにこんな名水の郷が!善福寺ユウ子さんの日本酒蔵元探訪レポートその②です。その①はこちら https://wlifejapan.com/2019/05/11/tokyo-sakestory-1/

さて、新松田駅から歩いて開成町を訪ねます。

小田原の少し手前にある神奈川県開成町は、なんと日本で一番小さな町とのこと。もう海も近いので、本当に平らでお散歩にはもってこいです。

ここで驚いたのは、住宅街を歩いていると常に傍らに用水路があること。きれいな丹沢山の水が豊かに流れていて、鴨もいます。これにはびっくり。津和野に行かずとも、こんな近くに水の郷が!

 

用水路をわき目にして進んでいくと、「あしがり郷 瀬戸屋敷」があります。こちらは開成町の指定文化財にも指定されている立派なかやぶきの民家で、当時の竈や道具、水車もあり、昔の農家の暮らしが垣間見られます。お庭もきれいに保たれているばかりか、すてきなカフェもあるので、ここで一休み(推奨)。ここは町が元持ち主から譲り受け管理、イベントなども催しているとのこと。こんな素敵な場所でイベントやりたい!と、夢がむくむくと広がります。

一休みしたあと、そこからすぐ近くにある蔵元、「瀬戸酒造店https://setosyuzo.ashigarigo.com/を訪ねます。

瀬戸酒造店は、慶応元年(1860年)に開成の地に創業するも、1980年に自家醸造を中断していました。それがいろんな人の手をかりて、昨年38年ぶりに復活したのです。用水路を渡って敷地に入ると、すぐにモダンな造りの販売所があり、試飲もできます。

右から「松みどり」(中沢酒造)、「いざ」と「かくかくしかじか」(瀬戸酒造)

ずらっと並ぶボトルたち…モダンなデザインのラベルと「月が綺麗ですね」「かくかくしかじか」などのユニークな名前が印象的です。たくさんあるので目移りしてしまいましたが、何種類か試飲させていただき、二つに絞り込みました。「坂田錦」以外のお酒はすべて720mlと300mlの小瓶の2サイズで用意されているので、少しずついろんなお酒に挑戦できるのが魅力です。なんと、買ったお酒を醸造所のお庭に持ち込んでの「角打ち」も可能とのこと。贅沢ですね!

豊かな水とそれを活かした酒造りの郷。すっかり魅了されました。6月には開成町であじさい祭りも催されるとこのこと、是非足を運んでみたいものです。

さて、日本酒の試飲ですっかりいいこころもちになりながら、次は地ビールの醸造所を目指します。

Text/善福寺ユウコ

出版社勤務。小学生の頃から筋金入りのロック好きで専門は英国インディーズ。資格をとらない単なるオタクと自分を称しながら、特に旅行、街歩き、ワイン&ビール、食関係、映画、英国ドラマ、ロンドンに愛を注ぐ毎日。

 

 

 

 

 

 

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