3密回避の日時指定予約鑑賞 広々空間で楽しむアーティゾン美術館

東京・京橋にある公益財団法人石橋財団アーティゾン美術館。旧名「ブリヂストン美術館」がビ ルの建て替えと共に、 2020 年 1 月に館名変更して新しい美術館として開館しています。

新型コロナの感染拡大で美術館から足が遠のいた…という方も多いかと思いますが、「アーティゾン美術館」では、来館を日時指定予約制にしているほか最新の置換空調システムを 24 時間運 転し、音声ガイドを機材貸し出しではなく手持ちのスマホやイヤホンで無料利用できるように するなどの取り組みを開館当初から行っています。

現在、開催の展覧会は以下の3つでいずれも 2020 年 10 月 25 日(日)までの会期。


「 ジャム・セッション 石橋財団コレクション × 鴻池朋子 鴻池朋子 ちゅうがえり」

「第 58 回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展日本館展示帰国展 「Cosmo-Eggs | 宇宙 の卵」

「石橋財団コレクション選 特集コーナー展示 新収蔵作品特別展示:パウル・クレー/ 印象派の女性画家たち」

以前からの西洋美術、日本近代洋画の珠玉のコレクションに加えて、意欲的で斬新な展覧会は、一見の価値があります。今回、特に「美術館にとっての新たな冒険であり挑 戦」と位置づけられる石橋財団コレクションと現代美術家の共演「ジャム・セッション」 が目を引きました。

第1回のアーティストに迎えられたのは、鴻池朋子。鑑賞者の感覚を「ちゅうがえり」させ てしまう素晴しいアートでした。大空間で実際に見て、感じていただきたいのですが、まず 円形の大襖絵を囲むスロープが設置され、その回りには森羅万象を象った影絵灯籠が光を 投影し、オオカミや風や雪女のような声が聞こえてきます。そしてスロープの先には驚きの 仕掛けがあります。

また、瀬戸内国際芸術祭 2019 で発表された後に、約1年間の山での設置を経て、そのまま 大空間に登場した幅 12m 高さ4m の《皮トンビ》(トップ画像)にも目を見張らされます。

その他にも展示室の間にぶら下がる毛皮や木、ビニールなどさまざまな素材の森の小径な ど、鴻池朋子が大自然の中から取り出した様々な世界による「みる誕生」に「ちゅうがえり」 させられっぱなし。

2009 年の東京オペラシティアートギャラリー以来 11 年ぶりの東京での大規模個展で、多数 の作品を鑑賞することができます。

また、アーティストと学芸員のジャム・セッションのプロセスが見られる展示もアートに興 味のある人にはたまらないと思います。

そのほかの展覧会もとても見応えのあるアーティゾン美術館。入館は、1日を4つの時間帯に 区切ってその時間枠内に入館しますが、入館後は閉館まで時間制限なく鑑賞することがで きます。来館にはマスク着用で、鑑賞時にはソーシャル・ディスタンスをとって、ゆっくり 時間をとっての鑑賞をおすすめします。

アーティゾン美術館 https://www.artizon.museum/

住所:東京都中央区京橋1-7-2 電話:03-5777-8600 (ハローダイヤル)

開館時間:10:00〜18:00 入館は閉館の30分前まで
休館日 月曜日 祝日の場合は開館し翌平日は振替休日、展示替え期間、年末年始

入館料 : 日時指定予約制 一般ウェブ予約チケット 1,100 円 当日チケット(窓口販売) 1,500円、 大学生・専門学校生・高校生無料(要ウェブ予約)

Text/W LIFE 編集部

YOSHIKEI(ヨシケイ)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です