【観光局に聞きました③】Stayhomeなエア旅でマカオに行く7つの方法

海外旅行は我慢の今。時には今度に行く時のことを夢見て、またかつて行った旅先に思いを馳せてエア旅をしませんか?海外観光局に、日本からエア旅に行くためのとっておきの方法と、観光局だから聞けるレアな現地情報をうかがってきました。まずは、アジアのエア旅でマカオへGO !
回答は、 マカオ渡航歴100回のマカオ政府観光局 斉藤 麻帆さん。

1.これ観たらもう気分はマカオっていう映画は?

マカオは、世界遺産の歴史的な街並、緑や海辺の自然、統合型リゾート(IR)といろんな一面があって、ずばりこれがマカオという映画を上げるのは難しいのですが、いろんな映画のロケ先として登場しています。なんと加山雄三さん主演の『レッツゴー若大将!』(1967年)にも登場していて、昔から日本人に親しまれた海外旅行先だったんですね。

きらびやかなコタイの夜景

マカオ政府観光局では、マカオの昔と今を見比べられる動画『Macao 20 Impressions』をアップしています。懐かしい昔のマカオの景色も登場しますので、ぜひご覧ください。

Macao 20 Impressionshttps://youtu.be/-Y3w4hDpnQc


2.お酒を飲みながらマカオのエア旅にふけるなら…?

マカオは、ポルトガル領だった歴史から、ポルトガルのワインや料理が今も名物です。

ワインはお好みですが、ランチタイムやお天気の良い日にテラス席などでは、よーく冷やした微発泡の白ワイン「ビーニョベルデ」がおいしいです。日本でも人気になってきていますね。

ポルトガルでは、バカリャウという塩漬けにした干しダラを料理によく使います。ジャガイモと合わせた一口サイズの「バカリャウのコロッケ」は、ほっくりとしたやさしい味で、マカオでも人気定番メニューです。日本のポルトガル料理店でも味わえますし、最近では、輸入品を扱うスーパーやオンラインでバカリャウの瓶詰めが手に入ります。

3.お茶しながらマカオエア旅にふけるなら…?

マカオスイーツの代表格と言えば「エッグタルト」。マカオのエッグタルトはサクサクのパイ生地ととろける優しい卵味のカスタードが特徴です。原型はポルトガルの「パステル・デ・ナタ」。

マカオのコロアン地区に本店のあるエッグタルトの有名店「ロード・ストウズ・ベーカリー」は、日本では「アンドリューのエッグタルト」として大阪を中心に8店舗展開。オンラインでも購入でき、おうちで本場マカオの味が楽しめます。コーヒー、紅茶、中国茶、日本茶、何とでも相性よしです!

アンドリューのエッグタルト https://www.eggtart.jp/

4.知られてないけどエア旅でトライしたいマカオの食べ物または飲み物は…?

中国とポルトガル、両方の影響を受けた独特なマカオ料理の中には、有名なアフリカン・チキンなど独特のものがありますが、エア旅ではちょっと変ったマカオの飲み物を試してみては。

韓国を経由して世界的ブームになった”ぶくぶくコーヒー(ダルゴナコーヒー)”

の発祥は、マカオのコロアンにあるローカル喫茶店で、マカオでは手打珈琲(サウダーガーフェー)と言います。同量のインスタントコーヒ―、グラニュー糖、水をひたすらかき混ぜて作ります。

マカオや香港のローカル喫茶店などで提供されている生姜とレモンを入れて煮出したコーラ「ホットコーラ」も寒い季節にはぴったり。体が温まり、現地では風邪のひきはじめに飲むこともあります。

5.エア旅マカオに欠かせない本や音楽といえば?

いちばんわかりやすいのは『深夜特急』(沢木耕太郎著 1986年)だと思います。

『第1巻』が、香港・マカオで、今読んでも変わらないマカオの風景について書かれています。 たとえば「リスボア・ホテルの前には、海岸通りと直角に一本の道が走って…標識によれば、ルア・ダ・プライア・グランデ…」とありますが、これは南灣大馬路のこと。さらに「新馬路から南灣街に入ると、すぐにしっとりとしたたたずまいのポルトガル料理屋が見つかった」とあるのは、きっと老舗料理店の「ソルマー」のこと。(著者がレストランで食べて美味しいと言っていたステーキと思われるものは今もメニューに載っています) 35年以上前から変わらない風景が残るマカオ、街中にノスタルジーさを感じる旅人もいるのでは。

音楽だったら、ポルトガルギターのデュオ奏者『マリオネット』。YouTube「石畳の街 マカオ」では、マカオの映像ともにエキゾチックな調べを楽しめます。

マリオネット https://www.marionette-musica.net/

6.町だけじゃないマカオ。こんなところを知ってほしいと思う場所は?

狭いマカオですが、ゾーニングがきちんとされていろんな表情を持っています。この中に行ったことがない所があれば、ぜひ次回の旅で訪れてみてください。

波打っているようなモザイクが美しい「マカオ歴史市街地区」のセナド広場

世界遺産に認定されている「マカオ歴史市街地区」(マカオ半島)は大航海時代からの歴史ある街並みが残り、観光地としてだけでなく市民の生活エリアとして日常生活の一部でもあります。

マカオ市民の居住地区(タイパ)の中心「官也街」の周辺は街角アートで注目されているエリア。カラフルに塗装された家屋が並び、かわいいカフェや雑貨が点在しているので、のんびり路地裏散策にオススメのエリアです。

自然保護地区(コロアン)は、野鳥が生息する緑地帯やマングローブ、ハイキングトレイルやバーベキュー施設なども整備され、密を避けて過ごせる屋外でのアクティビティも楽しめます。

統合型リゾート(IR)の開発がすすむエリア(コタイ)では、非日常の贅沢な時間を約束してくれるホテルライフを満喫できます。ホテル開発に加えてインフラ整備が計画され、マカオLRT(Macau Light Rapid Transit)が運行開始、今後LRTは路線拡張し街中の移動が便利になります。

7.次回にマカオを訪れたら経験してほしいアクティビティは?

飛び切り非日常で贅沢な空間に滞在できるマカオのホテルで、おすすめはルーフトップバーやホテルのバーなどでのゆったりした時間。夜景やバーによっては世界遺産を眺めて楽しめる所も。「マカオ」をテーマにしたり、オリジナルのカクテルを提供するバーも多いです。

世界的に評価されるアワードを受賞するスパ施設も数多くあり、「フォーブス・トラベル・ガイド」2020年でも、マカオは昨年に引き続き、レストラン部門、スパ部門で 5つ星を世界で最も多く獲得しています。スパでは、ユニークなマカオオリジナルメニューのあるところも。たとえば「マンダリン・オリエンタル・マカオ」のスパで、中国の健身球も使うユニークなオリジナルメニューがあって、その名も「Macanese Dragon」というんですよ!

■マカオには多彩な魅力がありますね。ドリンクやお料理も試して、エア旅も楽しめそうです。最後にマカオの基本情報とW LIFE読者に一言。

マカオは 広東省南部珠江デルタの河口、香港国際空港の西40kmに位置し、 北と西は広東省珠海市と隣接しています。面積は32.9km²、人口67万。公用語はポルトガル語と中国語、日常会話は英語です。

マカオ国際空港へ日本からは マカオ航空の直行便(成田・関空・福岡)で、成田からだと約5時間。香港経由では、従来のフェリーに加え、2018年には香港国際空港・マカオ・珠海を結ぶ24時間通行可能な世界最長の海上橋「港珠澳大橋」が開通しました。

全世界が新型コロナウィルスの感染拡大防止に向けて取り組んでいる中、引き続きマカオでも最善の防疫対策が講じられております。マカオでは域内での感染者は300日(約10ヶ月)以上連続ゼロ。人々の意識は高く、外出時マスク着用・こまめな消毒・除菌が徹底されています。

今はまだ海外からの旅行者の入境規制が緩和されていませんが、マカオ政府観光局のSNSでは、新たな学びや発見、自由にマカオに旅行できるようになった時のヒントになるような「おうちで楽しめるマカオレシピ」「マカオを深く知るシリーズ」「夢見るマカオ〜広東語講座」など様々なコンテンツをお届けしています。エア旅の時にもぜひ見てくださいね。

マカオ政府観光局 https://www.macaotourism.gov.mo

回答:マカオ政府観光局 斉藤 麻帆さん

2003年にマカオ政府観光局に入局。入局して以来17年間でマカオ渡航歴100回。マカオは毎回訪れるたびに新しい発見があるので、仕事以外にプライベートの旅行でも家族や友達と訪問している。マカオでお気に入りの過ごし方は、ゆっくりホテルブランチを食べて、スパでリラクゼーションタイム、夕方は早い時間からバータイム、などなど非日常の時間と空間をホテルライフで満喫することです。

Text/小野アムスデン道子

世界有数のトラベルガイドブック「ロンリープラネット日本語版」の編集を経て、フリーランスへ。東京とポートランドを行き来しつつ、世界あちこちにも飛ぶ、旅の楽しみ方を中心に食・文化・アートなどについて執筆、編集、プロデュース多数。インバウンド・コンサルタント。日本旅行作家協会会員。



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