Bunkamuraで出逢う 輝く時代のマン・レイのミューズたち

いつも心惹かれる展示が行われているBunkamuraで20世紀を代表する万能の芸術家マン・レイ(1890-1976)の展覧会「マン・レイと女性たち」が開催中です。
東急百貨店本店は2023年春以降に建物を解体Bunkamuraは再開発にあわせて大規模改修工事を行うため同年4月から長期休館の予定だそう。Bunkamuraについては「東急グループの文化事業の牽引役としての活動は継続する」とのことです。休館前のBunkamuraでアートを堪能するチャンス。是非足を運んでみませんか?

20 世紀を代表する万能の芸術家マン・レイ(1890-1976)の人生には多くの女性が登場します。彼は親しい女性たちをモデルにし、特に写真では、ときに優しく甘美で、ときに強く自立的で、ときには神々しいまでに美しい女性像を生み出しました。

本展ではさまざまな愛と別れ、知的な発見や考察、冒険や遊びを体験していく時間軸をタテ糸に、その時々のミューズとなった「女性たち」をヨコ糸にして、親密で詩的で機知に富んだ作品世界を繰り広げていったこの芸術家を、約150点の写真を中心に、絵画やオブジェなどを加えた250点を超える作品で振り返ります。

◆ 構成内容

マン・レイの生涯を4つの時代に分け、20世紀のさまざまな芸術潮流とファッションを追いながら、その時々に登場する女性たちに焦点を当てていきます。

I章 ニューヨーク

1 セルフポートレート Self-Portrait
2 ダダ時代の作品 Works in the Age of Dada

《リー・ミラー》 1930年 ゼラチン・シルバー・プリント(後刷) 個人蔵 / Photo Marc Domage, Courtesy Association Internationale Man Ray, Paris / © MAN RAY 2015 TRUST / ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo, 2021 G2374

II 章 パリ

3 ダダ・シュルレアリスム Dada and Surrealism
4 シュルレアリストたちの肖像 Portraits of Surrealists
5 キキ・ド・モンパルナス Kiki de Montparnasse
6 リー・ミラー Lee Miller
7 社交界・芸術界・モンパルナス Parisien Social and Artistic Circles in Montparnasse
8 ファッションと写真 Fashion and Photograph
9 裸体からマネキン人形まで From Nude to Mannequin
10 女性たちとシュルレアリスム Women and Surrealism
11 マン・レイの「自由な手」 Man Rayʼs “Free Hands”
12 アディ・フィドラン Ady Fidelin

III章 ハリウッド

13 ジュリエット・ブラウナー Juliet Browner
14 アートの新天地 New World of Man Rayʼs Art

IV章 パリふたたび

15 アートのなかの女性像 Women Figures through Artwork
16 新しいジュエリーとモード Novel Jewelry and Mode
17 マン・レイとは誰だったか? Look Back : Who was Man Ray?

◆ 本展の見どころ

●POINT1

前衛美術のミューズとなった女性たち: 女性を美しく、同時に客観的な目で捉えた写真家マン・レイ

マン・レイは1921年に文化・芸術の中心地であったパリへ渡り、「パリのアメリカ人」となってモンパルナスに暮らし、芸術家や文学者、モード界や社交界の人々とひろく交流しながら、さまざまな出会いと恋愛を経験します。恋人だったキキ・ド・モンパルナスやリー・ミラーのほかにも、多数の女性アーティストたちとたえず交友し、彼女たちを、新しい時代に生きる自由で自立した女性像として写真にのこしました。

POINT 2

シュルレアリスムとファッション 1920-30年代パリのアートとモード: マン・レイの新しい「目」と「センス」

シュルレアリストとしてモード誌に登場したマン・レイは、モデルをオブジェのように捉えたり、写真の新技術をとりいれるなど、ファッション写真に新風を吹き込みました。作品に魅了されたモード界、社交界の人々は進んでマン・レイの被写体になることを望み、そのポートレート群は一時代の西欧文化を見わたせるほどです。マン・レイの「交友録」ともいえるポートレートを中心に、新しいセンスで構成されたファッション写真の数々、当時のドレスやジュエリーも紹介します。

POINT 3

遊びとユーモアとエスプリ

「万能の人」マン・レイはその自由な「手」で、それらを作品化しつづけた写真家としての名声のほか、画家であり映画作家であり文筆家でありデザイナーでもあったマン・レイは、芸術の諸領域を自由に行き来していた「万能の人」でした。たえず新しい技法を案出しながら変貌をつづけ、技術よりアイディアを重んじてきたその作品世界には、堅苦しいところや力んだところがありません。マン・レイは女性たちをテーマにして、作品世界をどのように展開したでしょうか。

◆ Man Ray マン・レイ 1890 – 1976

《カメラをもつセルフポートレート(ソラリゼーション)》1932-35年頃 ゼラチン・シルバー・プリント(ヴィンテージ) 個人蔵 / Courtesy Association Internationale Man Ray, Paris / © MAN RAY 2015 TRUST / ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo, 2021 G2374

フィラデルフィア生まれ。ブルックリンで仕立屋を営む両親のもと、手先の器用な少年は画家になることを志す。ニューヨークでは既存の価値の破壊をめざすダダイストを名のり、芸術活動を開始。1921年にパリ・モンパルナスへ。シュルレアリストたち、社交界の人々と交友し、前衛作家としての活動のかたわら時流に先んじた肖像・ファッション写真家として活躍する。レイヨグラフ、ソラリゼーションなどの写真技法を初めて本格的にとりいれた。第二次大戦中はアメリカへ戻ったが、ふたたびパリへ。画家・オブジェ作家としての名声もやがて確立した。

マン・レイと女性たち開催概要

会期 2021年07月13日(火)〜2021年09月06日(月)

会場 Bunkamura ザ・ミュージアム

住所 東京都渋谷区道玄坂2-24-1 B1F Google Map

時間 10:00〜18:00(最終入館時間 17:30)

毎週金・土曜日は21:00まで (入館は20:30まで)

休館日 

※7月20日(火)のみ休館

※状況により、会期・開館時間等が変更の可能性あり、最新情報はBunkamura HPにて随時案内。

観覧料 一般 1,700円、 大学・高校生 800円、 中学・小学生 500円

※消費税込、( )内は前売料金。大学・高校生、中学・小学生は当日券のみの取扱い。 ※未就学児は入館無料。 ※学生券は、学生証のご提示をお願いいたします。(小学生は除く)

TEL 050-5541-8600(ハローダイヤル)

Text / W LIFE 編集部

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