星のや軽井沢の中にせせらぎがある理由:過去から受け継いできた未来ミッション  星野リゾートSDGsなSTORY ①

SDGs には無関心ではいられない」ドキッとしたニュース

12月14日に「国連の専門機関である世界気象機関(WMO)が、2020年にロシアのシベリアで観測した気温38度が、北極圏での観測市場最高だったと正式に認定」(AFP)というニュースを見た方も多いと思います。一瞬「これは摂氏(℃)ではなく華氏(°F)?」と思うほどの気温に危機感を覚えた方も多いと思います。


今や地球環境問題の取り組みは欠かせない未来ミッションになっています。よくいわれるSDGs持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals )は、そのためのアプローチとして、2015年9月の国連サミットで加盟国の全会一致で採択されたもの。言葉はよく目にしますが、具体的に目標を実行に移していくことをみんなが考えるべき時期です。参照:外務省SDGs解説 https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/sdgs/about/index.html

観光でも提供側の努力と、ゴミや動物や植生はじめ自然への影響など訪れる側にも責任ある行動を求められる時代だと思います。そんな未来に向けての行動を経営方針にも取り入れている星野リゾート。SDGsは、経営指針であるCSV経営*を促進するフレームワークで、いろんな側面からの取り組みに驚かされことも。観光を楽しむ側にも参考になる施策も多く、そんな星野リゾートのSDGsなSTORYを紹介していこうと思います。第1回は、1914年ルーツ「星野温泉」を開業した軽井沢エリアです。

軽井沢に発電所を作った時から始まっていたエネルギー生産

まだこのエリアに電力供給がなかった1915年に作った木製水車から始まって、現在は3代目の水力発電所。さらに地中熱・温泉排熱も利用して、エネルギー生産率は実に71%というEIMY(Energy In My Yard)を実現しています。山合いの集落「星のや軽井沢」の中には、湯川から引いたきれいなせせらぎがありますが、これは水力発電所のために引き込まれた水なのだそう。自然に配慮しながら同時に景観を造ることにもなっているのですね。

施設内の客室にはペットボトルの水はなし。出るごみは28分別し、削減・再生利用。これらを推し進め、廃棄物の単純焼却・埋立てごみゼロ=リサイクル率100%のゼロエミッションを2011年11月から達成し続けています。生ゴミは近隣の牧場と提携して堆肥に、日帰り温泉「星野温泉 トンボの湯」のりんご湯で使用したりんごは地元農家と提携して「りんご土」に再利用。また、温泉で役目を終えた木製の風呂椅子と暖簾は地元の木工所で「湯上がり椅子」に再生と、無駄にしない取り組みもしています。

どう共生する?ツキノワグマ、ウォッチングツアーも

こうした生産・消費活動の中での持続可能性ともう一つ、特徴的なのがエコツーリズム。ここには「ピッキオ」というエコツーリズムの専門部署があって、独立して「ネイチャーツアー」と「環境教育」、ツキノワグマ保護管理事業をはじめとする「野生動植物の調査および保全活動」をしています。

森林の多い長野県は、97%にクマが生息するのだそう。一方で、軽井沢は国際保健保養地という国際的にも注目されているエリアだけに、ただ一方的に駆除というのではなく、ヒトに害を及ぼさせず共生することを求められています。ピッキオでは、軽井沢町の委託を受けてクマに発信機をつけて管理、ベアドッグという追い払い犬を2004年から飼育、全小学校にこのクマ保護管理チームが野生との共存と安全について出張授業を行っています。

ピッキオのネイチャーツアーは、様々なテーマのツアーを通して自然と環境を身を持って知れるものばかり。星空や氷瀑などの自然観察のほか、野鳥の森ネイチャーウォッチング、ムササビウォッチング、さらにけもの道ウォーキングに2022年4月にはクマの専門家と冬眠明けのクマを探索する「ツキノワグマウォッチング」が開催予定。そのままの自然の素晴らしさを体験して、その大切さを実感する時間が過ごせそうです。

星野リゾートSDGsなSTORY の第2回は、島の飲料水まで自給をしている

「星のや竹富島」。いろいろな島との共生についてレポートします。 

参照【星野リゾート】CSV経営をさらに推進するために星野リゾートが考えるSDGsの取り組み

https://www.hoshinoresorts.com/information/release/2021/10/166542.html

 

星のや軽井沢エリア https://www.hoshino-area.jp/

Text /小野アムスデン道子

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世界有数のトラベルガイドブック「ロンリープラネット日本語版」の編集を経て、フリーランスへ。東京とポートランドを行き来しつつ、世界あちこちにも飛ぶ、旅の楽しみ方を中心に食・文化・アートなどについて執筆、編集、プロデュース多数。インバウンド・コンサルタント。日本旅行作家協会会員。

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