前回紹介した「星野リゾート 青森屋」(三沢市)から、十和田湖八幡平国立公園の奥入瀬渓流に、最高の新緑を求めて向かいました。奥入瀬渓流のほとりに建つ「星野リゾート 奥入瀬渓流ホテル」に到着すると、非日常の圧倒的に美しい新緑、広大な自然がありました。渓流、温泉、食事と至福の時間を過ごし、そして岡本太郎のアートも楽しむことができました。
奥入瀬渓流を望むテラスでいただく夕食と朝食
今回、夕食のアペリティフと朝食を、奥入瀬渓流を望むテラスでいただきました。アペリティフは、夕日に照らされてキラキラと輝く新緑の渓流を眺めながら、イノシシ、ウニ、サバ、リンゴなどを使ったアミューズと合わせてシャンパーニュ。ここでしか味わえない贅沢さで、思わず「おいしー」と声をあげて目を閉じてしまうほど。そして、その後に室内でいただくフレンチのコースは、山菜、栗蟹、雪ノ下ニンジンなど旬の食材を堪能でき、ここ数年で食べたフレンチの中でも最高の美味しさと感じました。
そして翌日、さわやかな朝の空気の中で、渓流のせせらぎや鳥のさえずりを聞きながらの朝食。メニューはオープンサンドやキッシュ、サラダなどに加え保温ポットに入った温かいミネストローネも。セルフサービスのドリンクはシードルや地ビールもあります。もちろん朝からシードルを! 「こんなすばらしい朝ご飯ってあり??」、思わず神様に感謝したくなります。
渓流ステイは脳疲労を癒してくれる!?
客室の窓からは渓流の緑が広がり、露天風呂からすぐそこに渓流を眺め、せせらぎや鳥のさえずり、星空など奥入瀬の大自然を朝から晩まで身近に感じることができます。参加したアクティビティ「苔さんぽ」では、ネイチャーガイドさんと一緒に、奥入瀬渓流を、苔を観察しながら歩きました。苔の構造や生態、苔と森のつながりを学びながら、ルーペを使って初めて観たミクロの世界、そのかわいく、美しく、強く、けなげな苔の世界に夢中になりました。苔、おすすめです。
現代社会で常に膨大な情報を処理している私たちの脳は、常にオンな状態が続き、脳疲労を起こしやすくなっています。脳科学ベンチャーで働く私は、今回、苔に触れて手の平いっぱいにその感触を味わったり、せせらぎの音に耳を傾けたり、新緑の広葉樹とその先の広い空を見上げたりすることで、とても脳がオフすることを感じました。脳をしっかり働かせるためには、脳を休めることが大事、オフした後の脳は、集中力や記憶力などが高まることがわかっています。渓流ステイは脳疲労を癒し、ポジティブに働く脳をサポートしてくれると感じます。心身がよみがえります。
岡本太郎もすばらしい!2つの大暖炉
ホテルには岡本太郎の残した大暖炉が2つあります。ロビーに設置された大暖炉「森の神話」は、1991年の作品。鳥やきのこ、森の妖精たちが暮らしている様子を表しているそう。そしてラウンジの大暖炉「河神」(1996年制作の遺作)は、奥入瀬渓流の水しぶきが水の妖精「ニンフ」に変わっていく様子を表現しています。民俗学に造詣が深く、晩年は地方に広く根を張っていた岡本太郎、奥入瀬渓流の美しさと激しさに魅了されて生み出した2つの暖炉、やはり必見です。
星野リゾート 奥入瀬渓流ホテル
所在地 :〒034-0301 青森県十和田市大字奥瀬字栃久保231
電話:0570-073-022(星野リゾート予約センター)
https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/oirasekeiryu/
Text / 糸藤友子
リクルート→ベネッセ→ミズノを経て、50歳で脳科学ベンチャーへ。母の死をキッカケに健康寿命の延伸をミッションと決める。「人生は1回きりの旅である」から、いろいろな人と出会い、様々な体験をして、豊かに生きたいと願う。ベンチャーでは、脳を計りながら鍛える“最新”脳トレサービスを立ち上げ中。【Active Brain CLUB】https://www.active-brain-club.com/ 【ストレスマネージャー】https://www.neu-active-brain.com/stress-manager/