イヴ・サンローランの没後、日本で初の大回顧展『イヴ・サンローラン展 時を超えるスタイル』

モードの帝王と称されたイヴ・サンローランの没後初めて日本で行われる回顧展『イヴ・サンローラン展 時を超えるスタイル』が、東京・六本木の国立新美術館で開催しています。(会期は9月20日から12月11日まで。)
top 画像クレジット:カクテル・ドレス―ピート・モンドリアンへのオマージュ 1965年秋冬オートクチュールコレクション© Yves Saint Laurent © Alexandre Guirkinger

『イヴ・サンローラン展 時を超えるスタイル』は、パリの「イヴ・サンローラン美術館パリ」の全面協力のもとで開催される大回顧展。日本での回顧展は、イヴ・サンローラン没後以来初めての開催となります。

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会場風景より、手前が『ボーディング・アンサンブル ファースト・ピーコート』

イヴ・サンローラン1962年春夏オートクチュールコレクションより。船乗りの労働着からインスピレーションを得てピーコートを発表し、パンタロンに合わせ若々しくモードカジュアルスタイルに。

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オフィスでのイヴ・サンローラン、パリのマルソー大通り5番地のスタジオにて、1986年 © Droits réservés

イヴ・サンローランはクリスチャン・ディオールの急死をうけ、1958年にディオールのデザイナーとして鮮烈なデビューを飾り、1962年からは自身のブランド「イヴ・サンローラン」を発表。それ以来、約半世紀にわたり世界のファッションシーンを牽引し、サファリ・ルックやパンツスーツ、ピーコート、トレンチコートなどのアイテムを定着させるなど、女性のワードローブに変革をもたらしました。

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アンサンブル 1989年春夏オートクチュールコレクション © Yves Saint Laurent © Alexandre Guirkinger

1966年にイヴ・サンローランは初めてモロッコを訪れ、その土地に魅了されマラケシュで過ごしました。1989年の春夏コレクションではピンク、赤、オレンジで彩られた、モロッコの庭園を連想させる「着られる庭園」ブーゲンビリアケープを発表しました。

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初来日時のイヴ・サンローラン、1963年4月 © Droits réservés

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カクテル・ドレス―ピート・モンドリアンへのオマージュ 1965年秋冬オートクチュールコレクション 
© Yves Saint Laurent © Alexandre Guirkinger

回顧展では、ディオールやサンローラン自身のブランドのファーストコレクションから日本初公開のドレスなど作品の変遷を一望できる110体のルックを展示、その他、サンローラン氏が描いたグラフィック作品、ジュエリー、知られざる舞台芸術のアート作品など262点を全12章構成で展示し、サンローランのデザイナーとしての歴史を余すところなく紹介しています。サンローラン氏のファッションを芸術に昇華させた作品を多角的に展覧できる素晴らしい機会となっています。

展覧会実施概要

【展覧会名】イヴ・サンローラン展 時を超えるスタイル Yves Saint Laurent, Across the Style
【会期】2023年9月20日(水)~12月11日(月) 毎週火曜日休館
【開館時間】10:00~18:00 ※毎週金・土曜日は20:00まで ※入場は閉館の30分前まで
【会場】国立新美術館 企画展示室1E 〒106-8558 東京都港区六本木7-22-2 https://www.nact.jp
【主催】国立新美術館、産経新聞社、TBS、ソニー・ミュージックエンタテインメント
【特別協力】イヴ・サンローラン美術館パリ
【特別協力】SAINT LAURENT
【後援】在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ、BS-TBS、TBSラジオ
【協賛】SOMPOホールディングス、野崎印刷紙業
【協力】日本航空
【企画協力】Ueki & Associés

【展覧会HP】https://ysl2023.jp【お問合せ】050-5541-8600(ハローダイヤル)

【音声ガイド】津田健次郎

Text /佐保田 香織

総合商社→流通コンサルタントを経て幼い頃から親しんだ和の世界へ。きものサロンを主宰し、着付けのマンツーマンレッスンや着物イベントを企画。着物で食べ歩きをするなかでフードアナリスト資格を取得し、フードアナリストとして商品開発やメニュー開発、メディアでの情報発信など食の分野でも活動している。 


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