京菓子老舗「亀屋良長」と同志社女子大学が人気商品「スライスようかん」の新商品をバレンタイン向けに開発。京菓子に新たな魅力を発信しています。
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1803(享和3)年創業の京菓子の老舗「亀屋良長」が、1876(明治9)年に前身である同志社英学校の女子塾が創立された「同志社女子大学」とこの度コラボし、バレンタインに向けた新商品が店頭に並びました。
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それが、人気商品「スライスようかん」をアレンジした2種類の商品で、推し活の「推」とストレートな「好」があります。
「スライスようかん」とはシート状の羊羹で、食パンにのせて焼くと手軽に小倉トーストができるという画期的な商品で、2018年の登場以来、75万袋以上の売れ行きという大ヒット商品です。
餡の甘みとバターの塩味とが絶妙なハーモニーの、一度食べたら虜になるお味です。
そんな「スライスようかん」をベースにして女子大生たちが開発した今回のバレンタイン商品は、丹波大納言小豆の小倉羊羹にインド産カカオ羊羹のスライスようかん、さらに白餡と焦がしバター羊羹のトッピングがセットになっています。
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さらにハート型の羊羹や果物などを食パンに盛り付けて、トースターで羊羹が溶ける程度に焼くと、はい、完成です!
皆さんの推し活に、そして大好きな人と世界に一つだけのトーストを作ってお楽しみください!
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この取り組みは昨年2024年5月から、同志社女子大学食物栄養学科食物科学専攻の「食品開発プロジェクト」として授業がスタート。8人の女子大生たちが亀屋良長のご主人や奥様、お店の皆さんから京菓子について学んできました。学生たちはこれまで京都中の様々な和菓子店を訪れ、実際に食べたりお店の方にお話をうかがったりして地元の和菓子や土地の材料を使用したお菓子について調べてきました。
また、京都のお祭やお茶事などにも参加し、季節や京の町のお菓子の在り方、歴史なども学んで来ました。
亀屋良長のご主人、奥様は同志社女子大学で春から教鞭を執られましたが、教室での講義だけでなく、実際に色んな京菓子に触れる機会を作ったり、夏には餡の材料である小豆の種を一緒に蒔き、育て、秋に収穫する、収穫した小豆で餡を炊いてみる、違う年に同じ畑で収穫した小豆でも餡を作って比較するなど、京菓子のぐるりを学生たちに学んでもらえるよう工夫されたそうです。
今年度の学習の集大成として「20代に向けたバレンタイン向け商品開発」をテーマに企画し、形になったのがこの商品です。
京都は学生の街といいますが、学生時代に京都中の和菓子屋さんに足を運び、京都中のお寺や神社、季節ごとのお祭を見て歩き、実際に職人さんから和菓子作りについて学べるなんて、なんて贅沢なんでしょう!!
私ももう一度学生時代に戻りたくなりました。
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こちらの「スライスようかん」はオンラインでも販売中ですが、本店限定ですが、2月13(木)、14(金)に同じく同志社女子大学の学生たちが考えた生菓子「想い」も販売されます。
こちらは、「恋心、告白、手紙」の小さな生菓子の3種類セットとなっています。ほんのり優しいピンク色がほのかに燃える恋心のようで素敵ですね。こちらは本店店頭のみで数量限定、予約も可能です。
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本店には茶房もあり、季節の生菓子もいただけます。敷地内から湧き出る天下の名水「醒ヶ井(さめがい)」のお水もいただけます。
先日うかがった時は、立春を迎え、春の始まりを思わせる京菓子が店頭に華やかさを添えていました。
今年のバレンタイン、亀屋良長✕同志社女子大学のユニークな京菓子で楽しんでくださいね!!
亀屋良長
https://kameya-yoshinaga.com/
バレンタインの京菓子「推」「好」など
https://kameya-yoshinaga.com/c/recommend/valentine
同志社女子大学 (2026年、150周年を迎えます)
https://www.dwc.doshisha.ac.jp/
Text /倉松知さと
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関西在住。キャスター、歴史番組制作、京都情報ポッドキャスト制作などを担当後、京都・歴史ライターへ転向。
歴史ガイドブック『本当は怖い京都の話』(彩図社)ほか、京都新聞などでも執筆中。
主に京都、歴史ジャンルでのラジオ、テレビ出演、講演なども。日本旅行作家協会会員。国際京都学協会会員。最新活動は京菓子・山水會25周年記念展覧会トークイベント司会。