大阪とペルーの縁が生み出す美味 ! 2025年「世界のベストレストラン50」でトップに輝いたレストラン

2025年6月19日、イタリア・トリノで発表された「世界のベストレストラン50」のNo.1に輝いたのは、ペルー のリマにあるニッケイ料理レストラン「Maido(マイド)」でした。3月に、ペルー のブランド戦略「ブランド・ペルー (Marca Peru)」14周年と大阪・関西万博への出展発表がリマであった際に、この「Maido」でランチを食べました。

「Maido」が提供するのは、日本とペルー の料理を融合させた「Nikkei(日系)料理」。オーナー・シェフであるミツハル・”ミチャ”・ツムラ氏は、日系ペルー人で両国の食文化に精通しています。1日4回ペルー 料理の試飲試食を提供して、大阪万博でペルー 館が人気を集めていますが、ミツハル・ツムラ氏は大阪とご縁のあるシェフ。ご自身はリマ生まれですが、祖母は大阪出身、アメリカの料理学校を修了をから、修行をしたのは大阪の寿司店や料理屋でした。店名である「Maido」は大阪弁。入店すると「まいど!」と威勢のいい声がかかります。

「Maido」は、内装や盛り付けが芸術的!
最初のアメリカンドッグのミニバーガーの中身はスモークした川魚。うろこのような器にのせて。

「Maido」があるのはリマのおしゃれなミラフローレス地区。内装がまた個性的で素敵。天井から下がっているのは縄のれんではなく、インカ帝国時代に結び目で数字や情報を伝えるキープと呼ばれる紐です。テイスティングメニューのNIKKEI EXPERIENCE は、日本とペルー の個性を生かしたフュージョンなお料理が次々に出てきます。

ウニののったヒラメのお造りは、ポン酢にしょっつるとオリーブオイルで。
さくさくの魚の天ぷらのディップはなんと濃厚なラーメンソース。
目の前でマグロをスライス、あぶりにして。このほかにもフォアグラの握りなども。赤ワインに合います。
銀ダラの焼物に赤飯を添えて。福神漬けやココナッツがトッピング。

11品コースで$130。満腹間違いなしで、世界一のお料理がこれだけの品数いただければ、リーズナブルなお値段でしょう。

Maido  https://maido.pe/

ペルー は、海、高度のある山、熱帯雨林など多様な地理と気候で食材が豊富。そして調理法も古代インカからもの、Maido のように日系移民の流れを汲んだものなど実にさまざま。旅をしていく間に素晴らしいお料理にたくさん出会いました。

クスコからモライ遺跡に寄った時のランチは、ペルー 伝統料理「パチャマンカ」。肉や根菜類など野菜にハーブ、唐辛子などを入れた鍋を土中で蒸しあげます。

肉の旨味、スパイシーな唐辛子が野菜にもしみて美味しい。UMU Restaurant  UMU Restaurant  にて。

素敵な白亜の「Astrid & Gastón(」の建物は、歴史的建造物。
左:カニ肉とポテトのみにコロッケ。ペルー の代表的カクテルピスコサワーと。右:クイ(食用モルモット)の北京ダック風。
えっと思いますが、皮はパリパリ、肉はジューシーでおいしい。



リマでは、ペルー 料理を世界に広め、今や南米はじめ世界に50ものレストランをもつシェフ「ガストン・アクリオ」のレストラン「Astrid & Gastón(アストリッド・イ・ガストン)」へ。洗練された盛り付け、そして、クイのお料理にもぜひトライしてみてください。

Astrid & Gastón  https://astridygaston.com/

ペルー は、2023年の「世界のベストレストラン50」第1位に輝いたヴィルヒリオ・マルティネスがオーナーシェフの「セントラル」が有名ですが、まだまだガストロノミーの世界でペルー の快進撃は続きそう。今、最先端を味わうならペルー への旅は外せません。

取材協力/PROMPERU ペルー 貿易観光促進庁    https://www.peru.travel/jp 

Text/小野アムスデン道子

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世界有数のトラベルガイドブック「ロンリープラネット日本語版」の編集を経て、フリーランスへ。東京とポートランドを行き来しつつ、世界あちこちにも飛ぶ、旅の楽しみ方を中心に食・文化・アートなどについて執筆、編集、プロデュース多数。インバウンド・コンサルタント。日本旅行作家協会会員。

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