冬の奈良を歩く人に幸あり~歴史ある町を歩き、旬のいちごにまみれよう!

冬の奈良の町を歩いて楽しむ「路地ぶら ならまち・きたまち2026」と「奈良いちごまみれ!」が1月から始まっています。

これらのイベントは、今や冬の奈良の風物詩となりました

 私が1月半ばにうかがったのは奈良市観光協会主催の「路地ぶら ならまち・きたまち2026」という冬の奈良を巡るキャンペーン内覧会。

「ならまち」とは世界遺産「真言律宗元興寺」の境内地を中心とする歴史的な町並みが残るエリアのこと。「きたまち」とは近鉄奈良駅の北側に広がる閑静なエリアで、かつては京や大坂からの旅人たちが行き交った奈良の北の玄関口だったエリアです。

今年の「路地ぶら ならまち・きたまち2026」では、ならまち・きたまちエリアにある計19ヶ寺で、なら・観光ボランティアガイドの会(朱雀)の案内による拝観や御朱印の授与を期日限定で行っています。

期間限定の特別御朱印 コンセプトは「古くて新しい奈良の意匠」

場所によっては公開日等が異なるので、お目当ての仏像や期間限定の特別御朱印に興味のある方は、各スポットの拝観日時等をしっかりチェックしていくことをオススメします。

素晴らしい歴史と美に出逢える五劫院

さて、内覧会で連れて行ってくださったのは、きたまちにある普段は非公開の思惟山 五劫院(しゅいざん ごこういん)。東大寺や正倉院から歩ける距離にあります。

鎌倉期に東大寺を再興した重源上人による開山で、県指定有形文化財の山門は正保2(1645)年、同じく県指定有形文化財で甍の曲線が美しい本堂は江戸初期の元和10(1624)年のもの。

本堂前の梅の花がつぼみをつけていたので、きっと2月に咲いていることでしょう。

出迎えてくださったのは、五劫院のご住職 渡邊良憲さんと、イラストレーターで文筆家、そして奈良市観光大使をつとめる田中ひろみさんでした。

ご住職の渡邊良憲さんと田中ひろみさん(特別に本堂内で撮影)

 

 まずはご住職の渡邊さんが、このお寺が東大寺の末寺であること、また寺院名の「五劫(ごこう)」とは、落語の『寿限無』に出てくる「ゴコウの擦り切れ・・・」のあの「五劫」で「劫」とは時間の単位なのだと教えてくださいました。

田中ひろみさんのイラストで特別に写仏も体験させてもらいました

田中ひろみさんは自らのイラストも交えてご説明くださいました。

40里(1里4キロ)立方の大きな岩に天女が3年に1度舞い降りて羽衣で岩を撫でる、それを繰り返すうちにいつしか岩が擦り減って元の形がなくなるまで・・・それを「1劫」と数えるそうです。

その5倍の時間、つまり「五劫」という時間をかけ、人智では計り知れないような長い長い時間ただひたすら修行され、阿弥陀如来になられた瞬間のお姿をうつしたのがご本尊の「五劫思惟阿弥陀仏坐像」(重要文化財)なのです。

クルクル巻いたボリュームあるアフロヘアーは、長く困難な修行の間、頭髪が伸びるに任せて縮み上がった結果なのだと思うと思わず手を合わせたくなりました。

 また、ふっくらした赤ちゃんのようなお顔も可愛らしく、ボリューミーな螺髪と併せてとても心に残る仏様でした。

大涅槃図、見返り地蔵(朝日地蔵)

キャンペーン期間中は、大涅槃図も公開されるそうで必見です。

また、ご住職によると、境内墓地には江戸期に東大寺大仏殿再興に尽力した公慶上人のお墓や、五劫院とも特別関係の深い「見返り阿弥陀」で知られる京都の永観堂と同様の見返り姿の「お地蔵さん」がこちらにはいらっしゃるそうなので、ぜひそちらにも足を運んでみてください。

奈良のブランドいちご「古都華」を贅沢に使用

写真⑦ 奈良のブランドいちご「古都華」を贅沢に使用

 お寺や神社巡りの間には同時開催の「奈良いちごまみれ!」も楽しみましょう!奈良県産のいちごを使った限定スイーツがならまち・きたまちエリアなどの11カ所で楽しめます!

 ご案内いただいた「NiCO caFe 158」は近鉄奈良駅や奈良女子大学のすぐ近く、2024年5月にオープンしたカフェです。こちらの強みはいちご。なぜなら、オーナーの常松順子さんのご実家がいちご農家さんだからなのです!(だから「158」(いちごや))なのです)

 いちごのアフタヌーンティーセット@NiCO caFe 158

 キャンペーンで提供されるのは「いちごのアフタヌーンティーセット」。奈良のブランドいちご「古都華」を贅沢に使うことができたり、甘みや酸味、色合いなど異なる種類のいちごをお菓子によって使い分けられるのはイチゴ農家で子供の頃から慣れ親しみ、いちごを知り尽くす常松さんだからできること。「古都華は酸味と甘味のバランスが抜群で、断面の色も赤くて綺麗で果汁もたっぷり。果肉もしっかりしていてクリームの甘さにも負けないんです!」

 イチゴソースのミルクプリン、いちごのコンポートにフォンダンショコラ、いちごのオリジナルアイスクリームなど3段のティースタンドで文字通り「いちごまみれ!」になってください!!

「奈良いちごまみれ!」は全11カ所で2月28日(土)まで開催中です。

「路地ぶら ならまち・きたまち2026」とあわせてぜひ、冬の奈良を楽しんでください。

期間中、土日祝の午前10時からは春日大社境内の飛火野にてナチュラルホルンによる「鹿寄せ」も行われますよ。鹿寄せは雨天決行、荒天中止です(1月24,25日除く)。

ご紹介した寺院の公開日時や特別な御朱印、お店の提供日時など、詳しいことは特設ページで事前にご確認ください。


路地ぶら ならまち・きたまち2026 特設ページ

https://narashikanko.or.jp/fuyunara/. 期間:2026年1月5日(月)~2月28日(土)


奈良いちごまみれ! 特設ページ

https://narashikanko.or.jp/fuyunara/food/. 期間:2026年1月5日(月)~2月28日(土)

取材協力/奈良市観光協会

https://narashikanko.or.jp/

Text /倉松知さと 

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: 27707773_1303672656444806_1714775279_o.jpg

関西在住。キャスター、歴史番組制作、京都情報ポッドキャスト制作などを担当後、京都・歴史ライターへ転向。
歴史ガイドブック『本当は怖い京都の話』(彩図社)ほか、京都新聞などでも執筆中。
主に京都、歴史ジャンルでのラジオ、テレビ出演、講演なども。日本旅行作家協会会員。国際京都学協会会員。最新活動は京菓子・山水會25周年記念展覧会トークイベント司会。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です