数少ない東京都内にある蔵元、豊島屋酒造を知り、醸造する「江戸・東京の地酒」について興味を持ちました。
豊島屋本店は慶長元年創業、400年の歴史を持つ老舗酒舗で当時、酒と一緒に売り出した豆腐田楽も人気を博し、居酒屋のルーツとも言われています。江戸時代に「山なれば富士、白酒なれば豊島屋」と詠われ白酒の元祖としても知られる。豊島屋の白酒は『江戸名所図会』などの題材としても取り上げられました。
醸造販売店する「金婚正宗」は明治神宮、神田明神、二大神社の御神酒として納められている唯一のお酒です。樽酒を結婚式に用いる習慣も豊島屋が最初と言われているそうです。
その豊島屋本店と幅広い酒類知識とテイスティング技術、販売経験を持つ「SAKE女の会」精鋭メンバーがコラボし、世界唯一無二の『オール東京産スパークリング日本酒』を造ったと聞き発表会へ伺いました。
確かに、日本における公式晩餐会や国家レベルの各種イベントの際、乾杯酒として使用されるのはフランスのシャンパーニュが多いです。シャンパーニュは素晴らしいお酒ですが、日本のイベントなら、日本産のお酒で乾杯したいですね。世界のどの国でも、国家レベルのイベントには、自国のお酒を使うのが当たり前だそうです。しかし、シャンパーニュの華やかさやエレガントさに見合う乾杯酒がこれまで日本になかなかなかったのも事実。
SAKE女の会メンバーが、シャンパンに負けない日本産酒を生み出そうと決意し、SAKE女の会の理念に賛同した東京最古の老舗日本酒蔵元、株式会社豊島屋本店が東京産の米、東京の仕込み水、蔵内で育てた麹、そして数年前に永い眠りから覚めた大変珍しい「江戸酵母」(江戸時代に使用されていた貴重な酵母で、日本酒には珍しい酸度の高い味わいを生み出す)を使い、アッサンブラージュし、丁寧な瓶内二次発酵により、プレスティージュ・シャンパーニュにも負けない、華やかさ、エレガントさ、重厚さ、熟成可能なボディを兼ね備えたオール東京産プレミアムスパークリング日本酒を完成させました。
100年の眠りから目覚めた江戸酵母がこれまでにない豊かな香味を叶え、さらに古酒と新酒をブレンドするアッサンブラージュ製法により、立体的で繊細な味わいになっています。
暴れん坊と言われる江戸酵母の溌剌とした酸味と程よい熟成感・・とにかく美味しかった。
最上級の日本酒スパークリングは、日本の乾杯をより華やかに彩ります。新たな乾杯酒『TOKYO PREMIUM SPARKLING SAKE 心 -Shin-』でXmasや大晦日、新年などをお祝いしたいですね。
豊島屋本店
https://www.toshimaya.co.jp/
SAKE女ストア
https://sakejostore.stores.jp/
Text /佐保田 香織
総合商社→流通コンサルタントを経て幼い頃から親しんだ和の世界へ。きものサロンを主宰し、着付けのマンツーマンレッスンや着物イベントを企画。着物で食べ歩きをするなかでフードアナリスト資格を取得し、フードアナリストとして商品開発やメニュー開発、メディアでの情報発信など食の分野でも活動している。