京LIFE:【9/17~23】京菓子界の若い世代による秋のイベントが京都の玄関口で!

京菓子の世界はもう秋真っ盛り。今年創部60周年の京菓子協同組合青年部がイベントを行います。工芸菓子の展示のほか、各店の代表銘菓、秋の和菓子に出逢えますよ!

 いつまでも昼間は厳しい暑さが続きますが、和菓子の世界ではもうすっかり秋。少し聞こえ始めた虫の声と一緒に京都の和菓子で秋を楽しみませんか?

 

京都の上生菓子、お干菓子などを取り扱う老舗が集まった京菓子協同組合。その中で、20~30代の若手で構成された京菓子協同組合青年部が今年、創部60周年を迎えます。

そこで、京都の玄関口 ジェイアール京都伊勢丹 B1東側入り口前プロモーションで、京菓子協同組合青年部創部60周年記念の展示とショップエリアが設けられます。期間は9月17(火)~23(月・祝)です。 

青年部のメンバーは五十音順に、

かぎ甚、鎰(かぎ)良光、かま八老舗、亀屋重久、亀屋則克、甘春堂、

祇園鳴海屋、千本玉寿軒、田丸弥、鶴屋寿、平安殿、ぼうだい、御倉屋の13軒。

あの木村拓哉さんがインスタで絶賛した銘菓「旅奴」の御倉屋さんや、

蛤の貝殻に琥珀色の寒天が美しい「涼菓 浜土産(はまづと)」の亀屋則克さん、「え!お茶を点てたお茶碗ごと食べられるの?!」と驚いた「茶寿器(ちゃじゅのうつわ)」で知られる甘春堂さん、和三盆の口どけ優しいかぎ甚さんの「菊寿糖」などなど、きっと皆さんお店に行ったり、お土産でいただいたりでご存じのお店が多いのではないでしょうか?

京菓子協同組合青年部 みんなで工芸菓子を製作中

この伊勢丹でのイベントに向け、青年部では華やかな工芸菓子を製作中とうかがい、先日、現場にお邪魔して来ました。

皆さん、早朝から夕方まで各自のお店のお仕事をされてから、週に2,3回も夜遅くまで集まって約3ヶ月超かけて製作してきたそうです。

よく見ると紅葉の葉一枚一枚に葉脈が
細かな松葉をいくつも作り植えていく
牡丹の葉にも葉脈が描かれています

工芸菓子とは製菓の材料を使って日本の花鳥風月を表現する芸術性の高い観賞用の菓子ですが、年々作れる人も製作する機会も減っていく一方です。

今回、松、牡丹、紅葉、桜を会員全員で作ることで、家業だけでは工芸菓子を作る機会の無かった方もこの貴重な技術に触れ、伝統を受け継ぐひとりとなられることにとても意義深いことだなと感じました。

生砂糖生地に焼きごてなどで古い木の幹、枝を表現

牡丹の繊細な花びらは取扱注意!

皆さんであーだこーだ言いながら、楽しそうにイベントの準備をされる様子を目の当たりにして、同業者の同世代の横のつながりって素敵だなぁと感じました。

工芸菓子の完成品はぜひ、ジェイアール京都伊勢丹の会場でご覧下さい!!

そういえば、この青年部さんは、コロナ禍で一番大変なころに、京都市内の病院で日々激務をこなす医療従事者さんたちに京菓子の詰め合わせを無料で配布されるという活動も行われました。

取材中、その若さと勇気のある行動に胸を打たれたことを思い出しながら、この秋、60周年を迎え、京都の菓子文化をこれから支えて行く次世代の皆さんを頼もしく思い、益々応援したくなりました。

「菊がさね」千本玉壽軒

ジェイアール京都伊勢丹B1の会場では、期間中、各店の代表銘菓のほか、栗や菊、お月見など秋らしい生菓子も販売する予定です。

外はかりっと中はしっとり琥珀の食感

写真の「菊がさね」は西陣の名店 千本玉壽軒さん。このほかにも「西陣風味」や「千寿」、催事用限定商品「月の宴」もご用意があるそうですよ!

ちょうど9月17日は中秋の名月ですし、これから秋の夜長で和菓子が美味しい季節です。

京菓子協同組合青年部の秋のイベントに足を運んでみませんか?

そして、ぜひまたひとつ、推しのお店、和菓子を増やしてください。

                         

京菓子協同組合青年部

■場所:ジェイアール京都伊勢丹 地下1階 東側入り口前プロモーション

■2024年9月17(火)~23(月・祝)

Text /倉松知さと 

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関西在住。キャスター、歴史番組制作、京都情報ポッドキャスト制作などを担当後、京都・歴史ライターへ転向。
歴史ガイドブック『本当は怖い京都の話』(彩図社)ほか、京都新聞などでも執筆中。
主に京都、歴史ジャンルでのラジオ、テレビ出演、講演なども。日本旅行作家協会会員。国際京都学協会会員。最新活動は京菓子・山水會25周年記念展覧会トークイベント司会。

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