万博が盛り上がりを見せている大阪。どんなホテルに宿泊しようかなと迷われている方もいるかも。昨年8月に開業した、国内4つ目の「フォーシーズンズホテル大阪」に1泊2日で宿泊してきましたので、レポートします!
フォーシーズンズホテルは、私にとって、多分世界で一番たくさん宿泊しているホテルブランドです。合計で何十泊もしたことがあるNYやボストンをはじめ、チェコのプラハ、ハンガリーのブダペストなどはホテルからみえる街の景色が美しく、思い出に残っています。リピートしているフォーシーズンズホテルがいくつもあります。大阪はどんな感じでしょうか?楽しみにしながらチェックインしました。

エントランスには大きな石のアート作品が目に入ってきます。大阪城の石垣のイメージ、そして、“水の都”と言われる大阪のイメージから、石や水を使ったアート作品が各所に飾られています。

客室は全175室。ほとんどが洋室タイプですが、21室だけ畳敷きスペースと布団タイプのマットレスを備えた客室も。「和」を感じることができるお部屋で海外からのお客様に強くお勧めしたいですね。私はスタンダードな洋室タイプのお部屋に滞在しました。窓際にはベンチシートがあり外の景色を眺めながらゆったり過ごせそうです。バスルームはシンプルですが十分な広さ。センスのよい室内は居心地がよく、ゆっくりホテルステイを楽しみたくなります。

ディナーの前に《バー・ボタ》へ。メニューを見ると、「道頓堀スライダー」「梅干しマティーニ」などユニークな名前のオリジナルカクテルがたくさん(*メニューなどは取材日の内容となります)。
日本酒や梅酒をベースにしたものもあり、ここにも「和」を感じてもらえる要素があります。力を入れているノンアルコールカクテルもいろいろと揃っています。
さて、いよいよメインレストラン《鮨ラビス 大阪 ヤニック・アレノ》でのディナーです。フランス国内で2軒のミシュラン三つ星レストランをはじめ合計で15のミシュランの星をもつフランス料理界の巨匠ヤニック・アレノ氏が手がけた“フレンチと鮨の融合のお店”だそう。「和」の部分を担うのは、八芳園(東京・港区)などで30年に渡り研鑽を積まれてきた安田至氏。「Omakase」コースは、「エモーション」「握り」「甘味」の3部構成。

「エモーションは」はアレノ氏による和の素材を使いつつもフレンチのお料理になります。この日提供されたエモーションの三品のうちの一品、「ササニシキのギモーヴ」は、鮨にも使われるササニシキをマシュマロのようにふわふわしたムース状にしています。中には、フレンチの代表的な料理であるスープ・ド・ポアゾン(魚介のスープ)が入っていますが、そのスープは甲殻類などだけでなく、和食の素材である鰹や昆布のお出汁も入っているそう。薄く切った塩漬けのカブを乗せ、エディブルフラワーを散らしてあります。和の素材をふんだんに取り入れながらも、フレンチとして完成された一品に感激です。

和の趣のある前菜から江戸前の鮨に流れは変わり、その変化に違和感はありません。東京での経験が長い安田氏は豊洲市場から仕入れることが多いそう。シャリは米酢と玄米酢を混ぜて使っていて、爽やかな風合いです。カマス・シマアジ・赤貝などの握りは、おいしくてどんどんお腹に入ります。マグロの赤身は燻製がかけてあり香り高く、もう一巻食べたいなあと思ってしまいました。最後は「アロエヴェラの刺身 ラムの香りのベリーソース」など和と洋が程よく織り混ざったデザートで締めくくられました。フレンチと鮨、素晴らしい流れでお食事が終わりました。
(*お料理の内容は取材日のものとなります)

気持ちの良いベッドでよく寝て、翌朝の朝食はオールデイフレンチビストロ《ジャルダン》で。焼きおにぎり使ったエッグベネディクトをお願いしてみました。海苔と梅干しが添えられていて、オランデーズソースともよく合うのが不思議。クセになる美味しさです。

さて、今回の1泊3食の極上の食い倒れの締めくくりは、広東料理レストラン《江南春》でのランチ。さすがの美味です。そして、朝食時にダイニングの横にあるショップには美味しそうなペイストリーやパンがたくさん並んでいました。午後に買って帰ろうと行ったらもう売り切れ。残念、次回の滞在では早めに買いに行かなければ。
1泊2日、じっくりとホテルに滞在し、ホテル内で3食いただいてみると、ラグジュアリーホテルの底力がわかります、さまざまな素晴らしい経験を提供してくれるホテル。今回は体験する時間がなかったSPAも、次回は予約して行ってみたいです。
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フォーシーズンズホテル大阪 https://www.fourseasons.com/jp/osaka/
Text /トラベルアクティビスト真里

世界中、好奇心を刺激する国々を駆け巡るトラベルアクティビスト。外資系金融機関に勤務の後、1年の3分の1は旅をする生活へ。ジョージア、バルト3国はじめ訪れた国は50カ国以上。日本中も巡り、行った先で出会った人、風景、食etc. 旅の醍醐味をレポートします。