”待望の登場” 神楽坂にジョージア料理レストランがオープン!本国の味を日本で

2017年12月、創刊間もないW LIFEに初めて書いた記事は、直前に行ったジョージアの旅行記でした。世界最古といわれるワイン作りの歴史、美しい自然や4世紀にキリスト教国となり文化の中心になっているジョージア正教会の教会。そしてワインに合う美味しいお食事。すっかりジョージアにハマった私は、その後もジョージアを何度も訪問しており、首都トビリシでは骨董品の蚤の市巡りをしたり、地方に出かけて5000m級の単独峰カスベキ山を眺め、そしてBBCに「世界で一番危険な道路」と呼ばれた山道を何時間もかけて移動し、“ジョージアの秘境”と言われるトゥシェティ地方を訪問するなどジョージア各地を旅しています。

日本にいる時にジョージアの美味しいお料理が懐かしくなる時があるですが、日本にはジョージア料理店がなく、「次回のジョージア旅行まで我慢」と思ったり、現地で買ってきた料理本を片手に自分で作ったりしたことも一度や二度ではありません。先日ポーランドに旅行に行った際は、ジョージア料理店を見つけて、ジョージア料理に舌鼓を打ちました。欧米諸国ではジョージア料理が美味しいという認識を持っている人が多いようで、ジョージア料理店が意外と多いのです。

ジョージア料理店空白地帯だった日本に、今年9月、とうとうジョージア料理レストラン「AJIKA Georgian Bistro and Wine Bar」がオープンしました。場所は、落ち着いた街並みと気の利いた美味しいお店が立ち並ぶ東京都新宿区神楽坂。開店以降連日満席で、予約をお断りせざるを得ないくらいだそう。グルメな友人たちを誘って、行ってきました。

店名の「AJIKA=アジカ」とは、唐辛子が原材料のペースト状の調味料のこと。ジョージア人はさまざまなお料理に使う、現地ではとても一般的な調味料です。

メニューには、ジョージア料理の代表的な料理が並んでいます。まずは前菜として「胡桃と茄子」を注文しました。「胡桃と茄子」は長茄子を縦方向に5mmほどに厚さに切りフライパンで焼き色をつけ、ニンニクやスパイスを加えてペースト状にした胡桃を巻きます。ザクロの実を飾りで載せてあり、見た目も可愛らしいです。トマトとキュウリと玉ねぎが大きめに切ってある「ジョージア風サラダ」もいただきました。

ぜひ注文して欲しいのは、「ヒンカリ」という小麦粉でできた皮で挽肉などの具材を包んで茹でたお料理です。ユーラシア大陸には、中国の小籠包からロシアのペリメニ、そしてイタリアのラビオリに至るまで、小麦粉から作った皮で何かを包む料理は各国にあります。国によって包み方や具材が違いますが、シルクロード沿いに料理が伝わったのだなと感じます。ヒンカリは分厚めの生地の中に挽肉が入っており、熱々に茹でてあります。実は私はジョージアで“お料理上手のお母さん”からヒンカリの作り方のレッスンをしてもらったことがあるのですが、なかなか手間がかかるので、自分で作ったことはありませんでした。お店で食べられるなんて、嬉しい!食べる時は、中から美味しい肉汁が流れ出てしまわないように、食べ方にコツがありますので、お店のスタッフに聞いてくださいね。

「シュクメルリ」も外せないメニューです。チェーン店の「松屋」で「シュクメルリ」を期間限定で売り出し、大ヒットしたこともありましたので、名前を聞いたことがある人もいるかもしれませんね。鶏肉の皮目にパリッと焼き目をつけて、ニンニクと塩、ハーブのスパイスで調味し、牛乳がメインのクリーミーソースで絡めてあるジョージアの伝統的なシチューです。

他にもチーズが入っているパン「ハチャプリ」や牛肉の煮込みの「ハルチョー」をなどもオーダーし、メニューのほとんどを制覇しました。4人~6人ぐらいの人数で行く方がいろいろな種類のメニューを少しずつ食べられて良いですね。シェフはジョージアから来日されているとのこと。どおりで、本場ジョージアで食べるお料理と変わらないおいしさなのですね。

ジョージアに行ったことがない人にも、ジョージア料理の美味しさを知って欲しいです。そして、料理の美味しさがきっかけで、ジョージアという国に興味を持つ人が増えると嬉しいです。ランチもやっていて、ディナーとは違ったメニューが提供されているそうです。ぜひ予約をして、お店に行ってみてください。

AJIKA Georgian Bistro and Wine Bar
住所:東京都新宿区袋町3-6 神楽坂センタービルアネックス 1F
TEL : 03-6265-0803


Text /トラベルアクティビスト真里

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: 27537345_1388965101209512_1830001016_o-840x1024.jpg

世界中、好奇心を刺激する国々を駆け巡るトラベルアクティビスト。外資系金融機関に勤務の後、1年の3分の1は旅をする生活へ。ジョージア、バルト3国はじめ訪れた国は50カ国以上。日本中も巡り、行った先で出会った人、風景、食etc. 旅の醍醐味をレポートします。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です