英王室を揺るがしたヘンリー王子&メーガン妃の王室離脱。ロイヤルファミリーではなくなって以来、いったい英王室との今後の関係は…?と、その動向が毎日といっていいぐらい何らかのメディアに掲載されてますね。ロイヤル(Royal)は王室の、王立のという以外に、王者らしい、気高い、高貴なという意味を持つ形容詞。その意味を考えさせられる様な多くの言葉を残して亡くなった美しきお妃がいらっしゃいます。
それは、ハリウッドの黄金時代のそれこそトップ女優からモナコ公国の公妃になったグレース・ケリー。元モナコ政府観光局のPR担当として、長きにわたってプロモーションに携わってきた岡部昭子さんの著書『グレース・ケリーの言葉 その内なる美しさ』(PHP文庫)は、グレース・ケリーの生い立ち、恋愛、公妃としての行き方など、その言葉を通して描かれている興味深い一冊です。
あれだけの美貌とハリウッドの名声を得ていたグレース・ケリーですが、フィラデルフィアの裕福な家庭で両親、優秀な兄弟姉妹に囲まれて、その中で認められたいという意識が、あれだけの女優に登り詰める忍耐の元だったことや、公妃になってからの葛藤の数々など、なんと意志の強い女性だったのだろう…と驚かされます。
「オスカーを受賞した日、それは私の人生の中で一番寂しい時間でした。」(本文より)と、オスカー受賞後のひとりぼっちのホテルの部屋で思うグレース。
「自分の気持ちには従うべきだと思います。私はいつもそのようにしましたから。」(本文より)この強さ!
「慎ましく、思いやりのある人間だったと、みんなの記憶の中に残しておいてほしいのです」(本文)なるほどロイヤルな一言。
考えさせられる彼女の言葉と生涯のストーリーと共に、美しいグレース・ケリーの写真もいっぱい入った一冊です。
『グレース・ケリーの言葉 その内なる美しさ』岡部昭子著
(PHP文庫)本体660円(税別)
Text / W LIFE編集部