隈研吾設計、京都でも”らしいhipさ”が魅力のあのホテルへ

20年ほど前にアメリカ・ワシントン州シアトルで開業した「エースホテル Ace Hotel」。手頃な宿泊料金の割に、若いアーティストを起用したお洒落な内装や美味しいダイニングやバーがあり、瞬く間に、特に若い旅行者の間で人気になり、北米やロンドンなどに10店を超えるホテルを開業しました。私も年に数回のNY滞在中は、マンハッタンの便利な場所にあるAce Hotel New Yorkのバーやダイニングを利用します。

そんなエースホテルが日本に初上陸。2020年6月に「エースホテル京都」が開業しました。二条城や京都御所に近いエリアで、旧京都中央電話局だった歴史ある建物を改修。「新風館」と呼ばれる旧棟にはこだわりのあるショップやブティックが。新棟が、隈研吾氏設計のエースホテルとなっています。

ホテルロビーに入ってまず目につくのはオーバルシェイプのレセプション。そして高い天井から木材と電灯が星が降り注ぐかのように配置されています。木材の多用が隈研吾氏らしいですよね。そして、ロビーの壁面には、色や素材が様々な布を繋ぎ合わせたオブジェが。一枚一枚に絵やメッセージが描かれていて、興味をそそられる作品です。スタッフに伺うと、障害者施設の方が作製したものだそうです。有名アーティストの作品を飾らなくても、素晴らしい空間を演出できるところがエースホテルのスピリットを表現しているように思います。

館内には、オレゴン州ポートランド発・日本初出店のコーヒーショップStumptown Coffee Roastersはじめ、タコス料理店PIOPIKO、ルーフトップバー付きのイタリアンレストランMR. MAURICE’S ITALIANなど、ダイニングも充実。今回は、ディナーはホテルの外でいただいたので、夕食後ホテルに戻って来てからの時間をルーフトップバーで過ごしました。クラッシックな造りの新風館の緑がたくさんある中庭を見下ろせるロケーションは、贅沢の極み。御所近くの静かな夜の空気を感じられます。

私が泊まった部屋は36平米のスタンダードツイン。インテリアは、明るいトーンのオリジナルアートがかかっていたり、レコードプレーヤーがあったり。滞在中楽しい気分になること間違いなしです。もしかすると若い宿泊客は初めて見るレコードプレーヤーかもしれませんね。ベッドリネンも肌触りがよく、よく眠れました。アメニティはuka。日本発の個性的なブランドが取り入れられていることもポイントが高いです。室内のデスク、バスルームとの仕切りの壁、洗面台のなどに多くの曲線が取り入れられ、心地良いインテリアとなっています。

翌朝の朝食は、MR. MAURICE’S ITALIANの併設のルーフトップバーで。外の空気を感じての朝食は気持ちいい!和食と洋食が選べます。若いスタッフがキビキビと働く姿も清々しく、価格も含め、非常にバリューがある、泊まるべきホテルの一つです。

新風館の30軒ほど入っているショップの中で、素敵なお店と出会いました。【THIS IS SHIZEN】は、お店の半分には自然倒木した木の幹や枝に植え付けた植物や苔玉を売っている“NATURE & ART/植え屋”、もう半分にはこだわりの日本酒やハーブティー・スイーツが売っている“EAT/茶屋”。個性的なグリーンを眺めながら、ベチパーというハーブのお茶を頂きました。インド原産のイネ科の植物だそうで、抗炎症効果や内分泌系の不調に良いそうです。

 今まで味わったことがない初めての味と香りがすっかり気に入ってしまい、ベリバーのティーバッグのセットを買って帰りました。京都の新しいホテルとの出会いを自宅で思い出しながら、ハーブティーをいただきたいと思います!

エースホテル京都 https://www.acehotel.com/kyoto/

新風館 https://shinpuhkan.jp/

Text /トラベルアクティビスト真里

世界中、好奇心を刺激する国々を駆け巡るトラベルアクディビスト。外資系金融機関に勤務の後、1年の3分の1は旅をする生活へ。ジョージア、バルト3国はじめ訪れた国は50カ国以上。日本中も巡り、行った先で出会った人、風景、食etc. 旅の醍醐味をレポートします。

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