夢を引き寄せた 伝説のロックスターが綴った自筆の「野心日記」

年が明け、今年の目標を具体的にイメージしたり、facebook上で「2018年に達成したいこと」を綴っている周りの友人たちのPOSTを見た方も多いのではないでしょうか?

キーを叩いてネット上に目標を綴るのも良いですが、「実際に自分の文字で紙に目標書き、それを何度も読み返す」という習慣は、夢の実現に効果的だということは多くの人が経験し、よく知られている事実です。

ヴァージン・グループの創設者リチャード・ブランソンは、インタビューで「手帳なしにヴァージンを築くことはできなかったと思う。アイデアを書いた手帳は常に持ち歩いている」と、何度も発言しています。

そこで今回は、実在したロックスターの「野心日記」とも言うべき本をご紹介します。伝説のグランジバンドNIRVANAのヴォーカリスト、Kurt Cobainによる「JOURNALS」です。
私は長く女性誌の音楽ページを担当していた関係もあって、この本を手に取る機会がありました。

2003年に出版されたこの本はとてもユニークな本で、Kurt Cobainが生前、バンドのブレイクを夢見ていた「夜明け前」から本人の想像を超えた世界的成功を成し遂げるまでの間、日々の思いや夢を具体的に綴っていた分厚い日記ノートをそのまま印刷、出版したものです。

直筆の日記はもちろん、バンドのTシャツデザインのエスキース、「レコード会社にデモテープを送る」といった内容を含んだTO DO LIST、友人に送った手紙の下書きまで、本人のイマジネーションがそのまま残されています。

この日記を公開してしまって良かったのか?と、最初にこの本を手に取った時に疑問に思ったのですが、彼の死後、妻のコートニー・ラブが出版に協力したという経緯もあり、本人を伝える本が数多く出版されている中で一番のリアリティを持った本だと思います。

色々な悩み等も描かれている日記ですが、中でも一番印象的だったのは、ミュージシャンとしてブレイクするまでに自分がするべきこと、したいことが細かく書かれている「前向き」な部分です。

Kart Cobainのファンではない人でも、表現活動をしている人や自分の目標を達成したい人にとっては、何かヒントを感じとることができる本だと思います。

多くの物事がデジタル化している環境の中で、ふと、「文字を書く」効果について考えさせられた年始です。

Text /  栗尾モカ

 

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