カリフォルニアと言えば、太陽にビーチ、そして青空。海あり山あり大都会あり。何といっても、日本がすっぽり入ってしまう大きな州なんです。そんなカリフォルニアは世界第4位のワインの生産地。多様なワインが楽しめます。
カリフォルニアのワインと言えば、ナパやソノマは有名ですが、AVA と呼ばれるアメリカ政府承認のブドウ栽培地域が138 もあり、ブドウの種類も110以上、138もの国に輸出しているそう。「カリフォルニア・ワイン・インスティテュート」主催による12種類もの様々なワイナリーのワインをテイスティングするイベント“新発見カリフォルニア”で、そのバラエティに驚かされました。
カリフォルニアは、冷たい海と内陸の温暖な気候がぶつかって発生する名物の“霧”が、強過ぎる日射しを遮ってくれます。霧の下にあるエリアは午前中は日が遮られ、上にあるエリアはよく日が当たるなどの条件の違いで濃いものから軽やかなものまで様々な風味のワインが生まれるのだそうです。
ナパ・ソノマのあるノースコースト、モントレーやサンターバーバラなどに古いワイナリーのあるセントラルコースト、ローダイなどインランドバレ―、ゴールドラッシュ時代からワインを造るしシエラフットヒルズ、サンディエゴやテメキュラなどサザンカリフォルニア、そしてメンドシーノなどのファーノースと大きく6エリア。
そこからこの日は、白はソーヴィニヨン・ブラン、シュナンブラン、ちょっと珍しいスペイン西部の白ブドウであるアルバリーニョの3本が登場。私は爽やかでフルーティな味の後者2つのブドウが好み。赤は、カリフォルニアは6から7割がカベルネソソーヴィニョンですが、今日はピノ・ノワール、メルロー、ジンファンデルにエンシェントヴァインズ(古株のブドウ)とブレンドのエムファイブというラインナップ。ジンファンデルやメルロー果実味が十分だけど重過ぎず、その他もとてもスムースでチーズや生ハムなどにぴったり。
カリフォルニアのワインは料理と一緒になった時によりおいしさが増す感じ。この日のワインの価格帯は2000円前後からでお手頃、カリフォルニアワインのコーナーに行って、今日のディナーに合わせてワインを選ぶというのもいいなと思った試飲会でした。
Text/小野アムスデン道子
世界有数のトラベルガイドブック「ロンリープラネット日本語版」の編集を経て、フリーランスへ。東京とポートランドを行き来しつつ、世界あちこちにも飛ぶ、旅の楽しみ方を中心に食・文化・アートなどについて執筆、編集、プロデュース多数。インバウンド・コンサルタント。日本旅行作家協会会員。