東京湾・隅田川の夜景を彩る「屋形船」。なんと古くは、平安時代から貴族が船上で宴会をしたり、景色を眺めたりといった舟遊びとして始まり、今日まで続いているそう。そんな屋形船の進化ここに極まれり、とも言うべき存在が、この「SUSHIP」なのです。
「SUSHIP」とは、その名の通り、「SUSHI」を「SHIP」で食べられるという、完全予約制のクルーズ。まずは、勝どき橋の袂からシャトルボートに乗りこみます。乗客にはライフジャケットが渡され、いざ出航。もんじゃ屋形船のようなスタイルを想像していたのですが、予想を裏切られ、期待度が高まります。
ぐんぐん東京湾を進んで、到着したのは、お台場のフジテレビやヒルトンを目の前にしたあたり。夜の海にぼんやりと輝く、赤い日の丸マークのついた船が浮かんでいます。中からは、何やら暖かく楽しそうな食事の様子が見えており、それが「SUSHIP」でした。
ボートから船に移り、席に座ると、早速美味しそうな食事が並んでいます。北海道の“富良野黒毛和牛”を使ったすき焼きに、いくら、イカの塩辛……。前菜の豪華さに、思わず笑顔に。お酒も進みます。
オーナーの廣瀬康年さんの生まれ故郷である北海道の食材にこだわって作られた「おまかせ料理」は全12品。毛ガニのお吸い物、プリップリの大きな甘エビ、とろけるような大トロ、新鮮な塩水ウニなど、都内のお寿司屋さんで食べるといくらするんだろう? というくらいの贅沢なお寿司が次々と出てきます。このクオリティは、完全予約制で食材を無駄にしないからこそ、実現できるそう。ボリュームもかなりしっかりしているので、男性や海外の方へのおもてなしにもうってつけ。
腹ごなしをしたくなったら、外の階段を上がってデッキに出ることも。360度パノラマで見渡すお台場のオーシャンビューは、宝石のようにキラキラで、お寿司に負けないくらいの贅沢さ!
最後はデザートまでいただいて、美味しいお食事が終わったら、再びシャトルボートへ。なんと「SUHIP」は当日電話予約可能で、最終は深夜の2時乗船で、明け方の5時帰着までやっているので、終電を逃した時など贅沢な使い方もできるんです。東京湾の日の出を海上から見るのも楽しそうです。
「SUSHIP」
料金:10,000円(税別・飲み物別)
営業時間:17:00〜5:00
最終乗船時間:02:00
https://r.gnavi.co.jp/9p3ybj230000/
TEXT/岡部のぞみ
都内出版社勤務。女性週刊誌・月刊誌の編集を担当後、WEBディレクター、読者コミュニティの企画運営などを担当。2016年、女性向け動画マガジン「ルトロン」編集長を務めた。