シンガポール発:恍惚感に中毒性アリ!NY生まれのソウルサイクル

シンガポール在住ライター、栗尾モカです。

ニューヨークで火がつき、数年前から世界的にブーム になっている「ソウルサイクル」というエクササイズをご存知でしょうか? スピニングというサイクリングマシンを使ったグループエクササイズのことで、ここシンガポールでも人気です。

海外のセレブでは、ビヨンセ、ベッカム夫妻もこのハードなエクササイズに夢中なのだとか。暗闇の中で爆音のハウスミュージックやロックの中で自転車を漕ぎまくるのですが(笑)もう、すっかりハマってしまいました。今まで、色々なエクササイズを試してきました。でも、「なんだか辛い」「楽しくなくて続かない」そんな風にハマれずにここまできてしまいました。しかし!今回のソウルサイクルは、ひたすら楽しいのです。

なんといっても、女性インストラクターが非常に格好いい。シンガポールのスタジオで出会った数人のインストラクターの女性は誰もが同様に細マッチョの体型で、お腹は当然シックス・パック。腕も太腿もキューッと締まっていて眩しすぎます。そんなクールな彼女たちが、早口の英語で私たちをガンガン煽ります。

 

音楽の好みが合いそうなインストラクターのレッスンをネットで予約

ソウルサイクルは、日本では「フィールサイクル」と呼ばれているようです。検索をすると、色々なスタジオがヒットします。ソウルサイクルのクラスは、どんな曲を使ってエクササイズをするかが重要なポイントの一つなので、好みのジャンルの曲を使っているインストラクターをチェックすると良いと思います。再び注目を浴びているクイーンの曲を使うスタジオもあるようです。盛り上がりそうですね!

 

ペダルと靴がガッツリついて離れない!専用シューズをレンタル

スタジオでは、シューズのレンタルがあるのですが、ソウルサイクル専用のシューズです。靴底についている金具がペダルにガッシリとはまるようになっているので、一度はめると外すまでペダルを漕ぎ続けなければなりません。(外す時には、クイっと足首をひねればOK)

 

クラブとコンサートを足したような音楽空間。誰も周りを気にしてないのも◎

エクササイズが始まると、真っ暗なクラブさながらの空間で、一斉にバイクを漕ぎまくります。スタジオの照明は落とされて薄暗く、照明はインストラクターだけに当たっているので、鏡に写りこむ自分は暗くて見えません。あとは自分の内面だけに集中して、ひたすら音楽に合わせてペダルを漕ぐだけ。光の粒が弾け、クラブの中で瞑想しているような感覚です。

Macを使った音楽操作も同時に行うDJ兼インストラクターがハイテンションな曲を次々とプレイしていきます。下半身はペダルを激しく漕ぎながら、落ち着いた様子で選曲もするという姿は、まるで水面下は猛烈に忙しいけど華麗に泳ぐスワンのようです。

「この人、選曲のセンスいい!」「この曲かけてくれるのー!最高だなー」そう思う瞬間は気持ちが上がります。休めなくても、疲れません。

姿勢は基本的に「立ち漕ぎ」 です。 水分補給で時々サドルに座る時間もありますが、ほぼ立ったままです。最初は焦りましたが、ペダルにかかっている負荷が小さいからか、それほど辛くありません。

30分が過ぎた頃、サドルに座ったままのダンベルエクササイズを挟み、スローナンバーと共にクールダウンしながら45分間のレッスンが終了。ホットヨガの後のような汗が流れ、自分でも驚きました。

 

エクササイズ後の恍惚感が違う

私がエクササイズをしたのは金融街だったので、シャワーを浴びてオフォススタイルに着替え、バタバタと会社に戻っていく女性たちがいました。「なんだか、いかにもニューヨーク発祥っぽい(笑)」そう思いつつ、ロビーでゆっくり水分補給をしていると、心地よい脱力感に包まれました。周りには、同じく放心状態の人々が。ランナーズ・ハイの時に作られることで知られる幸せホルモン、エンドルフィンが体内に放出していたのか?と思いました。今まで、その状態に到達するエクササイズを探してきましたが、それがまさにソウルサイクルだったとわかりました。

 

Text : 栗尾モカ

シンガポール在住のライター・イラストレーター。光文社「STORY」など女性誌を中心にライフスタイルや旅の取材執筆、朝日新聞などにイラスト・コミックエッセイの連載多数。著書「女のネタ帖」(学研)「サロン・ド・勝負」(KADOKAWA)「おしゃれレスキュー帖」(KADOKAWA)

 

 

 

 

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