2019年11月1日に栃木県那須に開業した「星野リゾート リゾナーレ那須」は、日本初のアグリツーリズモリゾート。アグリツーリズモとは、イタリア語でアグリクルトゥーラ(農業)とツーリズモ(観光)の造語で、リゾートでその土地の農体験や自然体験、文化交流を楽しむのが特徴です。
星野リゾートに入社して3年目の林 夏菜子さんは、長野出身。ご実家は農家ではありませんが、裏にあった祖父母の畑から届く野菜が本当においしくて、 かねてから農業に興味があり、 ポットでナス を作ったりしていたほど。「星野リゾート リゾナーレ那須」のアグリツーリズモリゾートというコンセプトを見て、新規開業時での異動希望を出したのでした。
東京から新幹線とバスで約1時間半と気軽に行ける「星野リゾート リゾナーレ那須」。那須岳を望む緑豊かな約4万2千坪の敷地に、天然生林の中に43室の客室、農園「アグリガーデン」、アクティビティ施設「POKO POKO」、2 つのレストラン「OTTO SETTE NASU(オットセッテナス)」と「SHAKI SHAKI(シャキシャキ)」があります。
アグリガーデンでは、地元農家にアドバイスを受けた有機の農法を参考に、畑の耕耘(こううん)から肥料づくり、野菜やハーブの種まき、収穫まで一連の農作業を実践。その日の農作業をスタッフがファーマーとして滞在ゲストにレクチャーする「ファーマーズレッスン」を開催したり、グリーンハウスで作物を無駄にしない農家の暮らしをヒントにしたワークショップ「農家の手仕事」や、ハーブを自由に摘んでハーブティとして楽しむ「オリジナルハーブティづくり」を開催しています。
林さんは、 「ファーマーズレッスン」の担当として、ゲストにレクチャーしながら一緒に農作業に取り組みます。この日は、 グリーンハウスでの種まき作業がレッスン内容。
グリーンハウスで作っている作物の数をクイズで出したりとか、まず興味を持ってもらえるよう工夫しながら「体験を通じて農業を知ってもらえたら」という林さん。種をまく土に最初に水をかけるので子供たちには「触ると柔らかいね」とか「こんな小さなポットで苗にして植え替えるんだね」など声をかけながら作業を一緒にします。
林さんは、今後やってみたいのは「ファーマーズレッスンはお子様の反応もよいので、夏には収穫した野菜をそのままレストランの『SHAKI SHAKI(シャキシャキ)』で食べていただくとか、農家さんと一緒に田んぼづくりにもトライしたいですね」とのこと。
「SHAKI SHAKI」は、朝食では野菜いっぱいのサラダや香り高い 16 種類のパンに地元牧場の牛乳など、夕食はイタリア料理の冷菜や温菜に、日替わりでローストビーフなど目の前で切り分けるメインディッシュが登場する和洋ブッフェです。またアクティビティ施設「POKO POKO」では野菜をたっぷり使用したピッツァづくりも。
そんないろんなアクティビティもリゾートのサービスを担当するスタッフが兼任しています。林さんも送迎バスが去る時には、フロントの制服姿で 笑顔でお見送り 。 農業×サービス業、社内でパラレルにいろんな仕事に取り組みながら「もっと野菜作りをしたいです。トマトのわき芽を取るのが得意ですきなんです。そうすることで主軸のトマトが大きく育つんですよ」と農業の魅力を語ったくれた林さんでした。
星野リゾート リゾナーレ那須
住所:栃木県那須郡那須町高久乙道下2301
電話:0570-073-055(リゾナーレ予約センター)
Text /W LIFE編集部
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