京LIFE:コロナ禍でも新春は華やかな気分で!11店の和菓子を詰めた京菓子おせち「辛丑(かのとうし)」とは?

京都の和菓子をこよなく愛する京都・歴史ライターの倉松知さとさんの連載「京LIFE」。いろいろ我慢で始まった2021年ですが、新春にふさわしい華やかな和菓子のお取り寄せをご紹介いただきました!

コロナ禍のお正月は、皆さんも例年とは少し違った過ごし方をされたのではないでしょうか?

私は、京都を中心とした個性豊かな11の和菓子店有志が集まった「山水會」さんの迎春和菓子「辛丑」(かのとうし)で楽しみました。

鍵善良房「ハッピーせんべい」
二條若狭屋「古都の春」

結成20年超の山水會のメンバーは、

〈鶴屋弦月〉〈二條若狭屋〉〈亀屋良永〉〈鍵善良房〉〈塩芳軒〉〈三木都〉

〈小堀日之出堂〉〈千本玉寿軒〉〈亀屋良長〉〈船屋秋月〉〈笹屋春信〉の

11店。京都市内と福井県敦賀市の名店が集います。

 今回の「迎春和菓子おせち」はJR京都伊勢丹さんでの限定販売で、11月末から申し込みが開始し、12月29日頃に自宅へ届けて下さいました。

桐箱の三重のお重に詰められた個性豊かな和菓子の数々に大満足。

とっても華やかなお正月になりました。

今後もこういった試みがあると、コロナ禍でも楽しめそうですね!

笹屋春信「花かがみ」

 例えば、笹屋春信さんの「花かがみ」。冬から春へと移ろう季節の息吹を、吉野葛のみじん羹、村雨餡、小倉羊羹の三層で表現しています。

亀屋良永 「寒椿」

こちらは冷え込む朝に人知れず咲く椿の花。京都市役所前にお店を構える亀屋良永さんは、松露で表現されていました。菓銘は「寒椿」。

小堀日之出堂「まめろん」

 唯一福井県敦賀市から参加する小堀日之堂さんは、和洋両方手掛けるお店。敦賀の伝統菓子・豆らくがんに使用する粗挽き大豆でマカロンならぬ「まめろん」を紅白で仕上げました。

和菓子は季節を運んでくれます。

コロナ禍でつい、下を向きがちですが、和菓子の世界ではもう柔らかい春の風が吹き始めていますよ。

各店によっては、それぞれの和菓子をネット販売もしています。

HPやお店へ直接お電話してみて下さいね。

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Text /倉松知さと 

関西在住。キャスター、歴史番組制作、京都情報ポッドキャスト制作などを担当後、京都・歴史ライターへ転向。

歴史ガイドブック『本当は怖い京都の話』(彩図社)ほか、雑誌や児童書でも執筆中。京都新聞では医療記事も担当。

京都、歴史ジャンルでのラジオ、テレビ出演、講演なども。日本旅行作家協会会員。


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