東京都渋谷区のBunkamuraザ・ミュージアムで、2021年12月7日(土)から「ザ・フィンランドデザイン展―自然が宿るライフスタイル」展が始まりました。フィンランドデザインの歩みを約250点の作品と約80点の関係資料で紹介しています。
北欧の国フィンランドは、世界幸福度ランキング4年連続世界一位※であり、サンナ・マリン首相は世界から注目を集める35歳の女性リーダー、そして『フィンランド人はなぜ午後4時に仕事が終わるのか』(堀内都喜子著・ポプラ社)によれば、有休消化率100%、睡眠時間7時間半以上、1人あたりのGDPは日本の1.25倍という、本当に私たち憧れの、注目の国です。
そしてイッタラ、マリメッコ、ムーミンなど日本でも人気のプロダクトを生み出したデザイン大国でもあります。今回の「ザ・フィンランドデザイン展―自然が宿るライフスタイル」展では、人気の高いフィンランドのデザインプロダクトの誕生と発展のストーリーを知ることができます。
1917年ロシアから独立したフィンランドは、新しい国造りの一環としてデザインの発展に力を注ぎます。フィンランドの人たちの生活のベースである自然から生まれたパターンとフォルムが多くのアーティストたちによりデザインされました。アラビア、イッタラ、マリメッコ、フィンレイソンなどの製作所が製品化を進めました。そしてそれらのプロダクトは人々の日々の生活の中で使われ、実用性と機能美を兼ね備え、今日に至るまで世界中で愛され続けてきたのです。
マイヤ・イソラは、マリメッコ社のカラフルで大柄なプリントテキスタイルを数多く制作。当時の新しいアートシーンを反映しつつ、自然からのイメージも豊かに引き出した色鮮やかなパターンが印象的です。有名な『ウニッコ』は、当時花柄を禁止していたマリメッコ社に、その方針を覆らせたとか。
ムーミンの生みの親であるトーベ・ヤンソンは、イラストレーター、漫画家、画家、作家と多彩で、実生活の経験と身近な人々からインスピレーションを得て、数々の名作を世に送り出しました。友情、寛容さ、自由をテーマとしたムーミン物語は、今もなお世界中で愛され続けています。
50人以上のデザイナー、アーティストが紹介されていますが、半数以上は女性です。暮らしの中から生まれたフィンランドデザインだからこそと感じました。そして性差など関係なく、それぞれを認め合いながら、自分のスタイルを貫いている。よい意味で影響しあえる環境があったのだと思います。
自然とともに生きる暮らしの中で生まれ、時代を超えて愛され続けるフィンランドデザインの名品の数々に、豊かに幸せに暮らすヒントがたくさんあると感じました。あーフィンランド行きたい!!
※フィンランドは2018年から2021年まで世界幸福度ランキング4年連続世界一位。国連の「世界幸福度調査」による。
展示会名:ザ・フィンランドデザイン展―自然が宿るライフスタイル
会期:2021年12月7日(土)~2022年1月30日(日)
休館日:1/1(土・祝)
開館時間:10:00~18:00(入館は17:30まで)、毎週金・土曜日は21:00まで(入館は20:30まで)
*会期中のすべての土日祝、および最終週の1月24日(月)〜30日(日)は【オンラインによる入場日時予約】が必要
会場:Bunkamuraザ・ミュージアム
入場料(税込):一般 1,700円 /大高生1,000円 / 中小生 700円
詳しくは:https://www.bunkamura.co.jp/museum/
*コロナの感染状況などによって開館時間などに変更が生じる場合がありますので、詳細はHPから事前に確認ください。
Text / 糸藤友子
リクルート→ベネッセ→ミズノを経て、50歳で脳科学ベンチャーへ。母の死をキッカケに健康寿命の延伸をミッションと決める。「人生は1回きりの旅である」から、いろいろな人と出会い、様々な体験をして、豊かに生きたいと願う。ベンチャーでは、脳を計りながら鍛える“最新”脳トレサービスを立ち上げ中。【Active Brain CLUB】https://www.active-brain-club.com/ 【ストレスマネージャー】https://www.neu-active-brain.com/stress-manager/