シャブリワインの新たな楽しみ方「シャブリワインのピュアネスをアートで表現すると⁈」

シャブリとは、フランス・ブルゴーニュ地方でシャルドネ種から造られる白ワイン。フランス・ブルゴーニュ地方は縦に長い地域ですが、シャブリ地区は一番北部ヨンヌという場所で造られ、寒冷な気候と石灰質な土壌が特徴的。

透明感、繊細さ、清廉さ、独自の豊かなテロワールから生まれる他に類を見ないシャブリワインについて日本在住の日本人としてはじめてマスター・オブ・ワイン(MW)を取得された大橋健一氏によるシャブリワインセミナーがありました。

シャブリは木樽熟成を行っていないので、ぶどう本来のピュアな果実味がストレートに反映されていてすっぴんのままの美味しさが多くの人の琴線に触れるのだとか。

シャブリの輸出国はイギリス、アメリカに続き第三位が日本で高級日本料理店で最も取り扱われているワインなのだそうです。

シャブリ地区では、畑それぞれに格付けがあります。
・グラン・クリュ(特級)
・プルミエ・クリュ(一級)
・シャブリ
・プティ・シャブリ
グラン・クリュはシャブリの中でも最上級ワインです。

シャブリのグラン・クリュは、生産地域も合計で100㏊ほどで希少性も高いのが特徴です。

プティ・シャブリ2021ジャン=マルク・ブロカール

「プティ・シャブリ2021ジャン=マルク・ブロカール」は、柑橘系果実の香りにグリーンアップルの甘やかな香りでたっぷりした果実感が優しく飲みやすかったです。

「シャブリ・グラン・クリュ ヴォーデジール 2020 ドメーヌ・ジャン=ポール・エ・ブノワ・ドロワン」、グラン クリュの中では一番早く開き、飲み頃がやってくるヴォーデジール。
北と南を向いた盆地です。35%を樽、65%をステンレスタンクで発酵、8~10ヶ月熟成させます。レモンイエロー、バニラ香がしっかりと感じられ、わずかにミントの香りもしました。非常にしっかりした濃厚な厚みがあります。余韻も長く分かりやすい美味しさです。

シャブリのフレッシュな酸味とミネラル感を堪能しました。





ブルゴーニュワイン委員会主催のシャブリワインxアートのイベント『When Pure Chablis meets Art シャブリがアートと出会うとき』が開催され、シャブリワインは日本初、立体アート作品の公募をし、その中からグランプリが発表されました。

審査員 左から ウェブ版「美術手帖」編集長 橋爪勇介氏、 STUDIO BYCOLOR代表/デザイナー 秋山 かおり氏 マスターオブワイン 大橋健一氏
ブルゴーニュワイン委員会
審査員と『When Pure Chablis meets Art シャブリがアートと出会うとき』受賞者たち

フレッシュなアーティストによる、『ピュア』をテーマとした立体アート作品たち。
様々な素材を駆使し、視覚や触覚を通じてピュアなシャブリワインらしさを伝えていました。

【グランプリ】谷本めい氏「息吹」

【グランプリ】谷本めい氏「息吹」は、気候や大地の成り立ちといった自然の影響を受けながら、人々が悠久の時をかけ大切に育ててきたシャブリワイン。
力強く地に根差すブドウの種と石灰岩の大地をモチーフに、その始まりを表したのだそうです。

【準グランプリ】SAYAKA ASAI氏「ESPRIT DE CHABLIS」


【準グランプリ】SAYAKA ASAI氏「ESPRIT DE CHABLIS」は、シャブリの大地とワインのエスプリ(精神)を伝えるべく、独自の染色法「氷染色」にシャブリワインを用いてブドウ葉
の色の移り変わりを表現。牡蠣の貝を含ませた紙では豊かな土壌を表現しています。

【準グランプリ】URBAN KNIT氏「PURENESS」

【準グランプリ】URBAN KNIT氏「PURENESS」は、シャブリワインの透明感、ミネラルや塩の香り、そしてブルゴーニュ地方の自然をイメージ。ガラスと自然石の対比
で、口に含んだ時に感じる爽快な軽さと歴史が織りなす重厚感を同時に表現したのだそうです。

シャブリワインをイメージした作品と極上のシャブリとのマリアージュ。

アートとワインって相性がよく、こんなにもイマジネーションを掻き立てられるとは・・シャブリワインの新たな楽しみ方を見つけることができました。

公式サイト https://www.chablis.jp/

Text /佐保田 香織

総合商社→流通コンサルタントを経て幼い頃から親しんだ和の世界へ。きものサロンを主宰し、着付けのマンツーマンレッスンや着物イベントを企画。着物で食べ歩きをするなかでフードアナリスト資格を取得し、フードアナリストとして商品開発やメニュー開発、メディアでの情報発信など食の分野でも活動している。 




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