その名の通り 「塩田千春展:魂がふるえる」

ベルリンを拠点にグローバルな活躍をする塩田千春の過去最大の個展「塩田千春展:魂がふるえる」が六本木の森美術館で2019年6月20日(木)開幕しました。大空間に赤や黒の糸を張り巡らした作品など、文字通りに”魂がふるえる”個展です。

ベルリンを拠点に記憶、不安、夢、沈黙などかたちの無いものを表現した作品で知られる塩田千春。言葉にならない感情によってふるえている心の動きを伝えたいという思いの込められた本展は、静かな空間の中に迫って来る様な作品に心を揺さぶられます。

会場に向うエレベーターの天井を65艘の舟が飾る作品《どこへ向って》からもうこの迫力。

約430個のスーツケースが振動し続ける作品《集積ー目的地を求めて》の側に立つ塩田千春。スーツケースは見知らぬ人の記憶、移動や移住、あるいは難民として定住先を求める旅など人生の旅路を示唆しているかのよう。癌との闘病を経て、ベルリンの地で表現を追い求める塩田氏の人生もこの中の一つなのかも。

《時空の反射》というこの作品は、ドレスが黒い糸で埋め尽くされた空間に浮かんでいます。鏡で映し出されたドレスが実在とは反対側の不思議な空間にも存在しています。

会場に入って最初に出会う作品《不確かな旅》は、真っ赤な糸で覆われた空間に、フレームだけで出来た舟がが何艘も。不確かな旅の先にある多くの出会いを示唆しているのだとか。

空間を覆う赤や黒の糸にほとばしるような塩田氏の思いを感じながら見た作品たち。それは誰もが心のうちに持っている思いなのかも。それが空間に解放されているような感じも受けます。
ぜひこの空間に身を置いてみてほしい必見の個展です。

Text /W LIFE 編集部

塩田千春展:魂がふるえる
会期:2019年6月20日(木)〜10月27日(日) ※会期中無休
会場:森美術館
住所:東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー53階
開館時間:10:00~22:00(最終入館 21:30)
※火曜日のみ17:00まで(最終入館 16:30) ※10/22(火)は22:00まで


料金:一般 1,800円、学生(高校・大学生) 1,200円、子供(4歳~中学生) 600円、シニア(65歳以上) 1,500円
TEL (ハローダイヤル):03-5777-8600

https://www.mori.art.museum/jp/exhibitions/shiotachiharu/

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