関西在住の京都・歴史ライター 倉松知さとが、関西発の視点で様々な話題をお届けします。
このカラフルさに、京都で一番インスタ映えすると急激に人気スポットになっている場所があります。それは……八坂の庚申(こうしん)堂です。
庚申とは干支の一つ「かのえさる」のこと。
1年に6回訪れる庚申の日の夜には、平安の昔から「徹夜する」風習がありました。この風習は清少納言の『枕草子』にも出てきます。
なんでも庚申の日に眠ってしまうと、体の中にいる「三尸(さんし)の虫」が抜け出して、天帝にその人の悪事を告げ口しに行き、寿命が縮められてしまうそうで……。
そうならないために、人々は徹夜したものなのです。(これを庚申待ちと呼びます)
八坂庚申堂のご本尊「青面(しょうめん)金剛」さんは、三尸の虫をコントロールする力を持っています。
また庚申さんのお使いである「三猿」、手足をくくられた「くくり猿」は欲望を抑えることで願いを叶えるためのお守り。そこに名前や願い事を書いてくくり付けたものが庚申堂をカラフルに彩っているのでした。(くくり猿は一体500円です)
有名な八坂の塔のすぐそばにある庚申堂。
ひっきりなしに参拝客がカラフルなくくり猿をバックに自撮りして行く姿を目にしましたが、お参りする時「あれ?ここってお寺?神社?」と戸惑う姿もよく目にしました。
こちらはお寺さんですので、柏手は打たずに心静かに手を合わせてお参りください。
門の上の三猿さんチェックもどうぞお忘れなく!
八坂庚申堂HP
http://www.geocities.jp/yasakakousinndou/index.htm