大人留学のススメ⑦ポートランドの語学学校、グループレッスンの中身とは?

大人留学のリアル。フィリピンのセブ島で短期留学の後、しっかり英語4技能を磨くべく選んだ街は全米一住みやすいと言われるポートランド。さて、毎日どんなレッスンになるのでしょうか?河野純子さんの大人留学レポートが続きます。

 

いよいよポートランドでの3か月の留学生活がスタートしました。私が選んだのは、Kaplan Internationalという語学学校の「インテンシブコース」。週21時間の授業とオンライン学習を組み合わせた独自のカリキュラムで、「読む・書く・聞く・話す」の4技能をバランスよく磨き、平均10週間でCEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)のレベルを1ランクアップさせるというものです。

授業は1クラス12人程度のグループレッスン。登校初日に2時間ほどかけて4技能を測るレベルチェックテストを受け、適切なクラスに入ります。私のテストの結果は、なんとCEFRでB2。フィリピン・セブ島の語学学校で初日に受けたテストの結果はB1(日常会話はなんとかなるレベル)だったので1ランクアップです。これにはびっくり。なぜならば、B2は「生活や仕事上、ストレスなく英語を使えるレベル」で、私が大人留学プロジェクトを終えたときに達成したかったレベルだからです。

当時はとても「ストレスなく英語を使えるレベル」ではなかったので、たまたま良い結果だったということなのですが、もちろんセブ島留学と、その後日本で3か月間コツコツやっていた自主練が効いたのだと思います。いずれにしてもこの結果のおかげで、私は上から2つめの「レベル4」(Higher Intermediate)というクラスに入ることになりました。これはとてもラッキーでした。一定レベル以上の英語力がある生徒向けのクラスなので授業のテーマも知的好奇心が刺激される面白さがあり、また担任教師も経験豊富なベテラン、クラスメイトも社会人が中心だったので、授業がとても充実したものになったからです。

具体的な授業の中身はというと、午前中は担任教師による90分の授業が2コマ。テキストをベースに週ごとに設定されたテーマとトピックを探究するというスタイルで、例えば「The Earth in Our Hands」というテーマの週のトピックは「Ecotourism」「Climate Change」「Future Food」「How environmentally friendly are you?」といった具合です。各トピックに関する記事を読んだり、エッセイを書いたり、小グループでディスカッションをしたりしながら、そのプロセスを通じて4技能を磨いていきます。

午後は90分の授業が1コマ。自分が強化したいスキルや興味のあるテーマに応じてクラスを選択します。私はニュースやTEDトークを見て議論をするスピーキングのクラスや、アメリカの文化や歴史を学ぶクラスをとっていました。

クラスメイトの年齢層は20代~30代の社会人が中心で、中には40代、50代の生徒もいました(初級のクラスはもっと若く、高校生や大学生が中心)。国籍は事前に聞いていた通り日本人は2割ほどで、台湾、タイ、韓国、トルコ、サウジアラビア、ドイツ、スペイン、ブラジル、ボリビアとバラエティ豊か。世界中から集まったクラスメイトと話していると、本当に世界にはまだまだ知らない文化や価値観があるということを実感しました。

そんなわけで、教師やクラスメイトにも恵まれて授業は想像以上に楽しく受けることができました。特にヒアリングの自主練のおかげか教師の言っていることはほぼ理解できたので授業についていけないということはなくてほっ。一方で、自分の思っていることをうまく表現できずもどかしい思いをしたり、非ネイティブスピーカーであるクラスメイトの英語が聞き取りにくく苦労することも度々。また宿題も毎日あり、毎週月曜日には前週学んだことの復習テストもありました。さらには月に1回の評価フィードバックと、10週間後にはレベルアップテストも控えていました。

そのため、ポートランドの生活を楽しみつつも、しっかりと勉強もした3カ月でした。次回はそんなポートランドでの日々の生活についてレポートします。

Kaplan International Portland  https://www.kaplaninternational.com/united-states/portland

Text/河野純子

元とらばーゆ編集長(リクルート)、生活関連分野での新規事業開発プロデューサー(住友商事)を経て独立。豊かなライフスタイルの創造をテーマに、コンサルティング、プロデュース、マーケティング、執筆活動を展開。特に「人生100年時代の大人の学び」に着目し、自身も大人留学を経験。ライフシフト・ジャパン(株)エグゼクティブ・プロデューサー、いばらき大使。

 

 

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