横浜みなとみらいエリアに誕生した新商業施設「LIVING TOWN みなとみらい」にレストラン「Trattoria Tabulé(トラットリア タブレ)」が2023年10月5日オープンしました。
「La Brianza(ラ ブリアンツァ)」をはじめとするミシュラン掲載店舗を複数店運営するオーナーシェフ奥野 義幸氏と、NYミシュラン12年連続三つ星「Jean-Georges」にて日本人初の副料理長を務め、現在は都内で紹介制レストラン「No Code」のオーナーシェフを務める米澤 文雄氏がタッグを組み、今までにない新しいジャンルの料理「中東イタリアン」を提供しています。
ニューヨークやパリなど、海外ではポピュラーなヘルシーフード「ファラフェル」はひよこ豆を使用した中東の100%植物性のコロッケ。ヘルシーなのに食べ応えがあり人気があります。今や欧米を中心に世界の美食家を虜にしている中東料理は、日本ではトルコ料理のケバブやイスラエルのファラフェルなどが知られていますが、近年の国際化や食の多様化、スーパーフードの認知向上、カレー人気の高まりもありスパイスへの理解も深まって中東料理の味わいに慣れ親しむ人も増えています。
店名の「Tabulé」は、中東料理の中でも特にレバンテ地方で一般的な家庭料理のひとつだそうで、パセリやミントなどのフレッシュハーブと野菜やキヌアなどをスパイス、オリーブオイル、レモン汁でマリネしたサラダです。
「Trattoria Tabulé」のシグネチャーディッシュでもある「タブレ」は、口の中に入れた瞬間からフレッシュハーブの香りが広がり、滋味深い味わいが一気に押し寄せてきます。五感が研ぎすまされ、夏の疲れたカラダが一気に癒されていく感覚に。キヌアや胡瓜の食感、中東のスパイス、スマックの香りと酸味、ほおずきとリンゴの甘みが奥行きを広げ、仕上げに回しかけたヨーグルトタヒニとオリーブオイルが調和し、ライトでヘルシーな食後感と共に、日本人にも馴染みやすい味わいになっています。
カリフラワーのローストに、胡桃バターのカレーソースをかけている。江戸前ハーブが美味です。話題の都市型農園「江戸前ハーブ」の東京大森の室内工場は元々、半導体関係の町工場であった建物だそうです。マイクロハーブを室内の土耕栽培で育てるのは、みずみずしく、奥行きのある味は一度食べたら忘れられません。
ケールとバジルをベースにしたソースに、ハタフレスカのキタッラを使用。上からタブレ特製のデュカをかけていきます。
国際経験のある二人のシェフは、常に好奇心を高めながら世界の食のトレンドにアンテナをはっています。シェフが自ら中東へ足を運び食文化に触れた経験により、中東料理の香辛料やハーブを使った美味しさに魅了されてきました。「Trattoria Tabulé」は、中東料理のエッセンスを加えつつ、日本人に馴染み深い「イタリアン」との融合を図ることで、新たなジャンル「中東イタリアン」の料理コンセプトが生まれました。
ミシュランシェフ2人が世界の食トレンドにフォーカスした「心震える体験」を届けたいという思いから誕生したレストラン。横浜の風をうけながら「中東イタリアン」が何とも心地よいのです。新ジャンル「中東イタリアン」が創造する新しい食体験を試してみてはいかがでしょうか。
Trattoria Tabulé(トラットリア タブレ)
住所;〒220-0012 神奈川県横浜市西区みなとみらい4-2-1LIVING TOWN みなとみらい1F
TEL:045-307-6333
Instagram:@tabule_trattoria
Text /佐保田 香織
総合商社→流通コンサルタントを経て幼い頃から親しんだ和の世界へ。きものサロンを主宰し、着付けのマンツーマンレッスンや着物イベントを企画。着物で食べ歩きをするなかでフードアナリスト資格を取得し、フードアナリストとして商品開発やメニュー開発、メディアでの情報発信など食の分野でも活動している。